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データで判明!新紙幣発行の年「株価のジンクス」 2024年のビッグイベントで株価はどうなる

東洋経済オンライン / 2024年1月3日 6時50分

「発行開始後6カ月」はどうでしょうか。こちらも騰落率の平均値が3.8%とプラスとなっています。つまり、新紙幣にちなんだ株価のジンクスは、「紙幣発行開始の前、後共に、相場全体は底堅く推移する」となります。このジンクスから新年相場を予想すれば、株価は底堅い推移が期待されます。

新紙幣関連銘柄のパフォーマンスは?

さて、新紙幣にちなんだ株価のジンクスは、株式市場全体で捉えるよりも、新紙幣関連銘柄に絞ったほうが、よりわかりやすいかもしれません。新紙幣の発行は経済全体への効果も期待されるため、市場全体にもプラスの影響があります。

これが、“新紙幣発行前後の株式市場が底堅い傾向”という上表の結果の背景です。しかし、新紙幣関連銘柄に絞って考えるとどうでしょうか。関連銘柄は特需から直接、売り上げや利益が増えるため、株価へのプラスインパクトがより明確に見られる可能性があるでしょう。

次の表は新紙幣関連銘柄のパフォーマンスを示したものです。関連銘柄については広く捉えれば、多くの銘柄が関連してしまいます。例えば、自動販売機を例にあげるとどうでしょう。自動販売機メーカーが関連銘柄の代表ですが、より広く見れば自動販売機の部品を提供している企業や、さらに部品の素材メーカーなど、関連と考えられる銘柄が広がっていきます。

今回は新紙幣発行で恩恵が最も期待される銘柄の代表を客観的に選ぶために、日本自動販売システム機械工業会の正会員になっている企業のうち、東証のスタンダード、あるいはグロース市場に上場している8社を対象としました(表の注2参照)。

正会員銘柄は両替機メーカーや、システムを提供している企業など、新紙幣発行で直接、特需が期待される企業と考えられるからです。ただし東証のプライム上場企業を除いたのは、企業の規模が大きいため、他の部門の業績への影響度合いが大きくなり、新紙幣の特需の業績寄与がそれほどは期待できないと見られたからです。分析に使った企業の顔ぶれは、日本自動販売システム機械工業会のウェブサイトを参照することで確認ができます。

下表のパフォーマンスの計測は、対象銘柄の日次の株式収益率を単純に平均して、さらに指数化することで算出しました。実際には、日経平均株価に対する超過パフォーマンスを求めています。これは相場全体の動きに対して、対象銘柄が平均して新紙幣発行のポジティブな影響をどれだけ上回って受けるのかを見るためです。

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