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東大生語る「意外と間違って理解」ある言葉の意味 「変化」の正しい意味を理解できているか?

東洋経済オンライン / 2024年1月4日 11時0分

僕は先ほど「変化の意味を知っていますか?」と問いかけました。多くの人はこの質問に対してYESと答えたでしょう。

では、次の質問に対する回答は、正しいでしょうか?

Q. この花は、1週間前と比べてどう変化しましたか?

A.綺麗な実をつけました!

「この回答はまったく問題がない」と答えた方は、残念ながら「変化」の意味を正しく理解していません。

さらには日常生活においても語彙力が不足している可能性があります。もしかしたら「変化」以外の言葉についても理解が間違っている可能性があります。

この問題に対する答えは”NO”が正解。先ほどの問答は、回答者が正しく答えられていません。「変化」の意味を理解できていないからです。

ありふれた言葉だからこそ、「自分はわかっている」と思いがちですが、そうした言葉ほど注意が必要です。事実、多くの人は先ほどの「綺麗な実をつけた」という回答に対しても違和感を感じないでしょう。

「変化」や「移行」などは、「以前はAでなかったものが、新たにAになった」場合に使われます。

先ほどの問題で重要なのは「変化前」が抜けていたこと。「身長は伸びましたか?」と聞かれて「170cmになりました」と答えられても、何センチ伸びたかわかりません。元から169cmで1cm伸びただけかもしれないし、元が160cmで10cmも伸びたのかもしれない。変化前を聞かないとどれくらい変化したかはわからないのです。

答えるなら「AがBになった」とすべきです。これならば、変化前と変化後が一目瞭然。「花に実がなった」だけではなく、その前の状態がどうだったか書かないといけません。

「前は元気がなかったけれど、今朝は元気になって実がついた」「昨日までは芽が出ていなかったけれど、今朝見たら双葉が出ていた」のように、変化前と変化後を伝えなくては「変化」を説明したとは言えません。

さらにいうなら、そこには「変化した理由」があるはずです。なんらかの理由によって、「元気がない」→「元気になった」と変化したはず。ですから、理由も答える必要があります。

変化を聞かれたら、「AがBによってCになった」と、変化前・変化理由・変化後の3つが揃って、完璧な回答になるわけです。例題の回答を考え直してみましょう。

Q.この花は、1週間前と比べてどう変化しましたか?

A.それまで元気がなくて実がなっていなかったが、肥料を与え続けた結果、やっと実がなるようになった。

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