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夫を亡くし「ゴミ屋敷」から追い出された妻の顛末 「汚部屋に戻りたくない」と片付けを決心した事情

東洋経済オンライン / 2024年1月6日 12時0分

「仕事が終わって疲れていると何もやる気がしない。夕方から深夜までの仕事をやっていて、通勤だけでも1時間以上かかっていて。後回しでいいかなと思っていたら、こんな状況になってしまって」

義理の両親が生活する母屋とは明らかに様子が違った。玄関は母屋にしかないが、女性は離れの縁側から出入りをしていたという。イーブイが見積もりに訪れたときも、義母は女性に対する不満をあらわにしていた。

「あの子の荷物、全部持っていってほしいねん。はよ、出ていってほしいわ」

女性には過去に一度、離婚歴がある。前の夫と住んでいた家も現在のように散らかっていた。

「そのときは実家の父が手伝ってくれたので何とかなりました。ただ、父は心筋梗塞になってしまったこともあって、今回は引っ越しの手伝いをしてもらえない。それはしゃあないですけどね」(女性)

義母には「出ていってほしい」と言われるも、自分では片付けることはできなかった。かといって周りに頼れる人もおらず、女性はイーブイに依頼することにしたのだ。

義母から言われた嫌味を書き留めたノート

現場に入ったイーブイのスタッフは計3人。信定さんが部屋の中で女性と一緒に仕分けをし、残りの2人で箱詰めしたモノを外に運び出す。

「シルバニアファミリー以外はいらないです」
「全部まるまるいらないです」
「こっちのタンスの中身はいらないです」

部屋にあるほとんどのモノがゴミとして運び出されていく。

「気持ちの整理のつけ方は本当に人それぞれです。ご自身で納得いくまで見終わった後に僕らに任せるのか、片付けていく様を一緒に見ながら気持ちの整理をつけていくのか」(信定さん)

女性の部屋には旦那さんの遺影も置かれたままだった。遺影は迷わず引っ越し先へ持っていくことになったが、信定さんがその場で1つひとつ女性に確認を取りながら、いるモノといらないモノを分けていく。

仕分けをしていると、黒い表紙のノートが出てきた。義母は女性に嫌味を言うことが多く、女性はそのとき抱いた感情を書き留めることで、気持ちを落ち着けていたという。

・「白物と色柄物と分けて漂白剤を使いなさい」と義母に言われた。私としては理解しているつもりなんですが?(後で洗剤の説明を受けた)

・選挙から帰ってきたら義母に「太陽落ちたから洗濯物取り込まなアカン」と言われた。それまで昼食の後片付けして、すぐに黒豆の種取る作業して、すぐ選挙行って来て帰宅したらさっきのことを言われました。その後、腹が立ったので旦那と私の部屋の机を強く叩いた。

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