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独学で東大合格した声優の勉強法は「はしご酒」? 勉強場所や科目のホッピングが生む意外な効能とは

東洋経済オンライン / 2024年1月14日 6時50分

こうすると、それ以降「享保の改革」の文字を見るだけで、カフェとスタッフさんとテーブル片付けと5時半を指す時計のイメージとそのときにつぶやいた倹約やら年貢やらの「セリフ」が、「This Old Heart of Mine」のメロディーとともによみがえってくるのです。

そのときのことがすべて思い出せることもありましたが、たまに、「あれ? 『享保の片付け』だっけ? でテーブルの片付けって結局なんのことだったんだっけ」と混乱することもありました。失敗もままあります。

自宅やホテルなどの部屋では、カフェでするよりは長く勉強できて、集中もしやすく、なんなら声も出せます(家族や同居人次第だったりしますかね)。

自宅では数学をじっくり解いたり、大学受験以前は英語の発音やスピーキングの練習をよくしていました。

声優の仕事のリハーサルやボイストレーニングも自宅ですることがあるので、家では日本語か英語でしょっちゅうなにかしゃべっています。

勉強場所や科目を次から次へホッピング

バー・ホッピング。いわゆる「はしご酒」のことです。1軒目で1杯、次のお店でまた1杯、のように、長居しないで次から次へと店を変える飲み歩きです。

お酒を飲むときのバー・ホッピングはあまりしませんが、勉強場所を変える「カフェ・ホッピング」(?)はよくしていました。

予定が複数入っていて外に出っぱなしになる日は、合間の空き時間にカフェに入って勉強しました。長くいてはお店の迷惑になるかもしれないので、適当な頃合いで別のカフェに移動します。

「カフェ・ホッピング」のように、「科目ホッピング」をしてみるのも気分転換になりました。受験勉強の息抜きに「好きな勉強」をするんです。

たとえば、受験科目(日本史)の勉強→好きな勉強(趣味の英語または受験数学)→受験科目(地理)→趣味の英語または受験数学……のように。

勉強の息抜きに勉強、というとふざけているみたいですが、これは私がたまたま英語と数学が好きだからです。

息抜きはもちろん勉強でなくていいので、なんでも、楽しいと思うことを間に挟むんです。

勉強に飽きてきたら、無理に集中しようとはしないで、飽きるままに、その日の勉強はすっぱりとやめました。

反省している時間があったら、「次行こ、次!」

大人なので、いや子どもであっても、なにかをいやいやする必要はないですし、いやいや勉強なんかしたらその科目が嫌いになってしまうかもしれません。

嫌いなことをするのはつらいので、勉強を続けていくためには、イヤにならないように、いつも気持ちよく勉強できるように、適宜、自分を甘やかしてあげることが大切です。

毎日、決めた時間に決めただけの量の勉強をこなせるなら、計画も立てやすく、勉強した実感も自信も得られやすいのでしょうが、皆が皆それができる環境にいるわけではないし、日によって当然に気分も体調も違うので、決めたとおりにできなくてもがっかりすることはありません。

私は計画を立てるのが下手で、勉強でも仕事でも、立てた計画のとおりに実行できないことがしょっちゅうです。

でも、がっかりしたり反省したりに時間を使うより、できなかった計画のことはさくっと忘れて次の計画を立てることにしています。

バー・ホッピングする吞み助の決まり文句ではないですが、「次行こ、次!」です。

佐々木 望:声優

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