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「偽物にすり替えられる」フリマアプリ詐欺の手口 「偽物だから返品したい」という連絡に要注意

東洋経済オンライン / 2024年1月14日 10時30分

中身のすり替え詐欺とも言うべきこのような事件は、過去にも何度も起きている。2020年には、高級化粧品SK-IIの空き瓶に100円ショップの化粧水を入れてフリマアプリで販売し、18歳の少年が逮捕されている。少年は70件くらい行っていた。2022年にも、「メラノCC薬用しみ集中対策プレミアム美容液」の偽物をフリマアプリで販売した女が逮捕された。女の自宅からは、同商品の偽物が1600個押収されたそうだ。

フリマアプリでは、「肌に合わなかった」「色が好みと違った」などの理由で使いかけの化粧品を出品するユーザーがおり、そのようなものを安いからと気にせず買うユーザーもいる。そのような実態を悪用されたというわけだ。

30代の女性は、「高い化粧品でも安く手に入るし、気軽に試せるので(フリマアプリでの入手は)気に入っていた。使いかけでも抵抗がなかったけれど、開封済みのものが怖くなった」という。

筆者も過去に類似の事件を取材したことがある。空き容器を大量に購入し同時に同ブランドの化粧品を大量に出品していたあるユーザーは、「新品未使用だが箱はない。ボトルに傷があるため格安で出品」としていた。かなり疑わしいが、メルカリの利用規約でも、「転売等の営利を目的とした商品の購入」が禁止事項から削除されており、売れるものなら何でも売ることが許されている。

少なくとも、肌につける化粧品や口に入れる食品などは、健康被害などにつながるリスクもある。開封済みの信頼できないものは購入せず、多少割高になっても正規店で買うのが安心だろう。

空箱を偽って高額で売る例も

このようなトラブルは、高級洋酒などでも起きている。未開封のもらいものの洋酒をフリマアプリで販売したところ、「開封済みで半分しか入っていなかった」と難癖をつけられたユーザーがいる。驚いて取引キャンセルに応じてしまい、商品を失いお金も入ってこなかったそうで、詐欺だった可能性が高い。不慣れだったとは言え、運営事業者に相談してみるべきだっただろう。

中身のすり替えという意味では、こんな事件も起きている。2023年10月、メルカリにポケモンのトレーディングカード2箱を出品した23歳の男が詐欺の疑いで逮捕されている。高額で希少なカードが入っていないのに封入されているかのように装い、購入した男性から代金約14万あまりを騙し取っていたのだ。男は開封済みの箱にフィルムを張って出品しており、「相手も開封しないからわからないと思った」という。

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