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「能登地震」を元日のテレビはどう放送したか 放送を続けたのはNHK、TBS系列、読売テレビ

東洋経済オンライン / 2024年1月19日 11時30分

災害におけるテレビ局の役割とは――(写真:ブルームバーグ)

能登半島地震は稀に見る大きな被害をもたらした。被災地の皆さんには深くお見舞い申し上げたい。

【画像】1月1日16時06分の地震発生以降、関東のテレビ局は地震報道にどれくらい時間を割いたのか

元日の夕方、東京に住む筆者も揺れを感じたが、お正月番組を放送していたテレビ局が一斉に地震報道に切り替わった。伝え方は局により少し違っていたようだ。また地域によって地震への対応はさまざまだっただろう。そこで、関東・関西・中京各地区の元日の放送内容(エム・データ調べ)を表にしてみた。そこから、災害におけるテレビ局の役割を考えたい。

関東の元日の様子

まず関東地区は、当然ながら地震発生後、NHKはずっと地震報道を放送していた。

1月1日16時06分の震度5の地震発生直後にNHKがサッカー中継を中断し地震報道を開始した。そのすぐ後、16時10分に震度7の地震が起きると、多少の時間差はありつつ各局が地震報道に切り替えた。Eテレも「新春将棋バトル」を中断し総合テレビと同じ内容を放送し始めた。民放ももちろん地震を伝え始めたが、当初はテレビ東京だけ「平常運転」だった。

確かにテレビ東京系列の放送エリアに、北陸は入っていない。だが東京も揺れたし、関西ではもっと揺れを感じただろう。放送エリア外とはいえ、日本全体への影響は大きい地震と言っていい。

テレビ東京も約10分後、16時21分には地震報道に切り替えた。これで民放地上波テレビは全局、地震報道を放送し始めたことになる。

お正月番組をあえて放送した意図

ただ正直、被災地からの情報はあまり伝わってこない。各地域の定点カメラから、津波らしき大波が海岸に打ちつける映像は見えるものの、はっきりしたことはわからないままの状態が続いた。

チャンネルをあちこち見ながら、もやもやと不安ばかりふくらむ時間が続いた。私は正直、いっそお正月番組も流してほしいと思ったりした。

そんな中、18時40分からテレビ東京が元々番組表にあった「出川哲朗の充電させてもらえませんか?新春4時間SP」を流し始めた。私はこの番組を毎週見ていて「新春SP」も楽しみにしていたので、大喜びで見た。地震の現地の皆さんには申し訳ない気もしたが、緊張が和らぎホッとしたのが偽りない気持ちだった。

本来は18時からの番組だったので、40分遅れのスタート。ここに、局としての苦渋が感じられる。どんな判断だったか、テレビ東京にコメントをお願いしたところ、「まだ災害報道の最中なので回答は差し控えたい」との、返事があった。そこから、おそらくギリギリの議論と判断があったと推測している。

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