復活『おっさんずラブ』長く愛される3つの理由 社会現象になった"初代おっさんずラブ"の続編
東洋経済オンライン / 2024年1月19日 11時50分
こうしたドラマ的表現の拡張において、オリジナル脚本ということもあわせて『おっさんずラブ』の果たした役割は大きい。
3人の演技合戦が生む化学反応
次に、魅力的な俳優の再発見がある。田中圭、林遣都、吉田鋼太郎にとって、この作品がさらに一段飛躍するきっかけになったのは間違いない。
主演の田中圭は、ここでも演技巧者ぶりを発揮している。長くバイプレーヤーとして活躍してきた田中は、演技の引き出しの多さが光る。ここでは、30代前半の男性サラリーマンでありながら少女漫画的ラブコメの主人公。男性同士の恋愛ということをおいても、難しい役柄だろう。だがそれをまったく違和感なく演じている。
仕事ではミスもするし、家でもずぼら。無類のお人好しでもある。だが、人一倍純粋で、つねに一生懸命であるがゆえに周りから愛される。田中はそんなキャラクターを状況に応じて巧みに演じ分け、魅力的に見せてくれる。時にはハイテンションではしゃぎ、時には相手に甘え、そしてここぞという大事な場面ではまなざしに真剣な力が宿る。
相手役となる林遣都は、まだ30代前半ながら俳優としてのキャリアは長く、そのなかで練り上げられた自然体の演技にいつも惹きつけられるものがある。しかも役に対する理解力の高さを兼ね備えているがゆえに、演じる役柄の幅も広い。
『世界は3で出来ている』(フジテレビ系、2020年放送)では、1人3役の3つ子役を達者に演じて高く評価された。一方、最近で言うと『VIVANT』(TBSテレビ系、2023年放送)などはまったく違う役柄だった。
『おっさんずラブ』では、春田の優秀な後輩という役柄。家のことはなにもできない春田に対し、きれい好きで料理もできる。そして春田に一途な思いを寄せる。そんな人物を林遣都は、ここでもナチュラル、かつ繊細な演技で造形している。時々ふとよぎる陰の魅力も林の真骨頂で、牧というキャラクターに深みを与えている。
吉田鋼太郎がテレビドラマでブレークしたのは50代になってから。NHKの連続テレビ小説『花子とアン』(2014年放送)への出演などがきっかけだった。かなりの遅咲きである。だが舞台でのキャリアは長く、特にシェイクスピア劇などの名優として知る人ぞ知る存在でもあった。
だから、吉田の演技には舞台で鍛え上げたスケール感がある。身ぶりにしてもセリフ回しにしても大きく、迫力満点。仕事では頼りになるやり手だが、実は春田に思いを募らせ続ける乙女チックな上司という振り幅の大きい役柄も、そうした吉田鋼太郎の演技の質にフィットしていた。同時にそこからにじみ出るなんとも言えないおかしさがあり、その点でも貢献度は高い。
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