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共産党、初の女性委員長誕生で変化はあるのか 志位氏は議長に"昇格"で党運営の実権握り続ける

東洋経済オンライン / 2024年1月19日 14時0分

党大会の締めくくりあいさつで志位氏は「(今大会は)歴史的な成功を収めた」と自賛。その後の記者会見では「女性と若手の登用で10年、20年先を見据えた党発展態勢づくりができた」と胸を張った。

一方、田村新委員長は記者団から野党共闘への対応を問われると「共闘態勢構築にできる限り力を尽くす」とし、安倍政権時代の新安保法制制定の際の国民的反対運動の盛り上がりに触れ、「国民の支援こそが共闘への大きな力となる」との考えを示した。

「志位院政」なら田村氏も前途多難

田村氏についてはすでに、次期衆院選で衆院にくら替えし、東京ブロックの比例候補として当選を期すことが決まっている。同党で現職参院議員が衆院にくら替えした例はなく、「そのこと自体が今回の田村委員長実現への布石だった」(党幹部)ことは間違いない。

その一方で志位氏が議長に“昇格”したことで、党運営の実権は握り続けることになる。今回の人事では、60年にわたって「党の理論的支柱」だった不破氏が中央委員を退任し、党運営への影響力もなくなるため。党内には「本格的な志位院政の始まり」(幹部)との声も広がる。

今回党大会の最終日の模様は、その後の記者会見も含めてユーチューブで生中継され、注目度の高さを示した。ただ、中継画面には「志位院政ではこれまでの共産党と同じだ」などの書き込みが相次ぎ、委員長交代への評価を上回った。このため、今後は党内外から「田村新体制による党体質刷新の前途は多難」などと指摘する声が広がりそうだ。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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