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実写化に賛否【推しの子】案外期待できそうな訳 グローバルプラットフォームと組む大きな利点

東洋経済オンライン / 2024年1月26日 15時30分

実写版【推しの子】に、SNSでは賛否両論(写真:公式サイトより引用)

社会現象的ヒットを巻き起こした漫画『【推しの子】』の実写化が発表された。すでに実写版キャストビジュアルへの賛否などのさまざまなニュースがあふれ、SNSも盛り上がっている。

【写真】【推しの子】実写化のメインキャスト

一方、今回の大きなポイントになるのは、グローバルプラットフォームであるアマゾンのプライム・ビデオによる実写ドラマ化であり、東映による映画化も連動したプロジェクトになる点だろう。

グローバルプラットフォーム手掛けるドラマ化

ここ数年は人気漫画を原作にした実写化トピックは、東宝やワーナー映画(日本)による映画化が多かった。しかし、最近ではNetflixによる『ONE PIECE』や『幽☆遊☆白書』、ディズニープラスによる『ガンニバル』や『七夕の国』のようにグローバルプラットフォームによるドラマ化という流れに変わってきている。

その背景にあるのは、権利者側の意識が世界市場へ移っていることだ。原作者が海外発信を望むのであれば、世界を市場にするグローバルプラットフォームとの契約は、ワンストップで世界中にアプローチでき、配信までのスピードも早い。さらに、市場規模が大きいぶん、制作予算も潤沢になり、かけられる予算が大きくなれば作品クオリティも上がる。

そして、映画ではなくドラマ化であることも重要な点だ。プラットフォーム側は話数ぶんの視聴をユーザーに促すことができ、原作者側はもともと長い作品を無理やり短縮するような改編がなく、作品化しやすい。そのため双方にメリットがあるのだ。

今回の『【推しの子】』の場合、コミックは累計1500万部の売上を超えているほか、アニメは日本だけでなく複数グローバルプラットフォームで世界配信されヒットしており、すでに実写版の世界的ヒットの素地がある。実写化権利の争奪戦があったことが予想されるが、そこで国内メディア単独での勝ち筋はなかっただろう。

これからはグローバルプラットフォームと国内メディアのタッグによる配信ドラマ&映画、ステージなど複合的な実写化プロジェクトが一般的になっていくに違いない。

アマゾンのプライム・ビデオと東映によるタッグでは、西島秀俊が主演し、白石和彌監督が演出を手がけ、成人向け18+指定で世界配信されたドラマ『仮面ライダーBLACK SUN』(2022年)が記憶に新しい。子ども向けだった1987年のテレビシリーズに、政治ドラマの要素を交え、凄惨なシーンも含むマイノリティの視点からの大人向け人間ドラマに昇華させて、高い評価を得た。

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