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「自分は運が悪い」と考えがちな人の心理的共通点 「自己愛が満たされないことが原因」と精神科医

東洋経済オンライン / 2024年2月9日 7時20分

自己愛というのは、視点を変えれば、「人に愛されたい」とか、「人に褒められたい」という欲求でもあります。周囲の人に好かれたり、認められたりすれば、承認欲求だけでなく、自己愛も満たされている状況といえます。

逆に、そうした欲求が満たされなければ、自己愛も満たされることはありません。自己愛が満たされない心の状態を、一般的には「欲求不満」といいます。

欲求不満の状態が慢性的に続くと、人に優しくしても、喜びや幸せを感じられなくなるだけでなく、相手は幸せなのに、なぜ自分は不幸なのだろう……とネガティブな方向に考えが傾いてしまいます。自分は運が悪いと思ってる人は、自己愛が満たされてないことが原因です。

自分だけ不運だと思い込んでしまう

最近は、通り魔的な凶悪事件が多くなっていますが、ほとんどの場合は、自己愛が満たされていないことが起点になっています。

「自分はなぜ、これほど社会にいじめられなければいけないんだ」とか、「俺は仲間はずれにされている」と思い込んで、自分は運が悪いから、もう生きていても仕方がない……という極端な発想に向かってしまうのです。

彼らの目には、幸せな家庭を持って暮らしている人や、きちんと仕事に就けている人が、「アイツらは運が良くていいな」と映っており、自分のことを「自分は運に見放され、神様にも見捨てられた人間」と思い込んでしまいます。

自己愛が満たされていないと、ひがみっぽくなったり、攻撃的になってしまうこともあるため、余計に孤立することになります。

凶悪事件に発展するほど追い詰められるのはレアなケースですが、人に対して優しくなるだけでなく、心のコンディションを整えるためにも、自己愛を満たすことは軽視できない大事なポイントといえます。

和田 秀樹:精神科医

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