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定年後「幸せを感じる人」と感じない人の決定的差 迷わずに人生の区切りを迎える重要なテクニック

東洋経済オンライン / 2024年2月10日 6時50分

けれども、他人の分まで責任を負うこともないし、逃れられない人間関係に苦しむこともなくなります。十分働いてきたあとは「のんびりできていい」「毎日が気楽で嬉しい」と思えるのがゆるい老後につながる生き方です。

これで人生終わりではありません。60歳を起点にすると、あと余裕で20年か30年は新しい人生が続くのです。

定年が近づいたらその後の人生を第一に考える

定年が近づいてくると、そろそろ自分がどこまで出世できるのか、この先どんな待遇を受けるのかという位置づけがおよそわかってくるはずです。

どうやらあまり昇進は見込めないようだ、この先大きなプロジェクトにかかわれそうにもないと気づいてしまったら、残りの会社人生をどう過ごしますか。これまでお世話になった恩返しのために、最後まで手を抜かずに一生懸命に働こうと思うなら、少し発想を転換したほうがいいでしょう。

会社を去った後のことを、まず第一に考えるべきです。まだまだ自分の力を発揮できる同業他社に移るもよし、今まで興味のあった業界にチャレンジするもよし、起業も視野に入るでしょうし、職種によってはフリーランスになることもできます。

「会社のために誠心誠意尽くして、残りの仕事人生をしっかりと締めくくろう」などと真面目に考えても、それを評価してくれる人はいませんし、誰からも求められてはいません。その後の人生のために、今ある人脈やスキルを活かして何かやりたいことをやろう、そのための道を探ろうと考え始めるほうが得策のような気がします。

ゆるく生きれば老後が楽しくなる

「今、この勝負に勝たなくてはならない」「今、うまく立ち回らなくてはいけない」と一生懸命に頑張った結果、仮に運に恵まれ、人にも恵まれて社長や教授になることができたとしても、その先がどうなるかは誰にもわかりません。

出世競争に没頭すると、知らず知らずのうちに仲間が離れてしまったり、意図せず多くの敵を作ってしまうこともあります。その結果、待っているのは寂しい晩年ということになりかねません。

仕事はできるものの視野が狭い人たちは、できない人を見下したり、年上の人を立てなかったりという無礼を働きがちです。多くの人からは敬遠されて、つきあうのは仕事上の関わりがある人ばかり、利害関係が働くので、心の底から信頼できる人はいないでしょう。立場が変われば、自分のまわりには誰もいないという寂しい人生になりかねません。

逆に、ゆるく生きて、まわりの人ともフランクに仲良くしてきた人は、年をとってもともに楽しめる友達がたくさんいるでしょう。

今、この場で勝つことよりも、長い目で見てうまくいくことのほうが意味のある人生になります。たとえ人生の途中で苦しいことがあっても、今のことばかり考えずにさらに先を見る目を持つ、そんないい意味での開き直りが大切です。

和田 秀樹:精神科医

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