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グーグル・メタ、息を吹き返した「広告王」次の関門 メタ株は爆上がりも、広告依存の脆さ変わらず

東洋経済オンライン / 2024年2月10日 7時20分

落ち込んでいた広告収入が回復し、増収増益となったアルファベットとメタ。再び右肩上がりの成長軌道を取り戻せるのか(写真:Bloomberg)

GAFAMの広告ビジネスが息を吹き返した。

【図表で見る】2022年度に大きく落ち込んだMetaの業績は復活を果たした

グーグルの親会社であるアルファベットは1月30日(現地時間)、2023年12月期決算を発表した。売上高は3073億ドル(前期比8.6%増)、営業利益は842億ドル(同12.6%増)だった。

牽引役は、売上高の80%近くを占める広告だ。小売業をはじめとする広告主の旺盛な出稿需要により、グーグル検索やユーチューブがもたらす広告収入が前期比で6%増となった。また、会員数が1億人超に急増しているユーチューブの有料プランも貢献した。

加えて、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトの背中を追うクラウドインフラも、売上高が25%増加。セグメント別の実績を開示し始めて以来、通年で初の黒字転換を果たした。

四半期ベースでは過去最高の実績に

ITプラットフォーマーとして絶大な存在感を誇り、右肩上がりに成長してきたアルファベット。しかし2022年12月期は、マクロ経済環境の不透明感を背景とした広告需要の冷え込みによって、減益決算となっていた。

2023年1月には、約1万2000人の大リストラを断行。時価総額でも生成AI(人工知能)やクラウド関連の戦略が奏功するマイクロソフトとの差が広がっていた。

広告ビジネスへの懸念を払拭し、2023年10~12月は四半期ベースで過去最高の業績を記録。決算発表後の電話会議では、グーグルのフィリップ・シンドラーCBO(最高事業責任者)が「長期的な広告の成長について、引き続き上昇余地がある」と展望を述べるなど、今後の攻勢への自信をのぞかせた。

一方、グーグル以上に注目を集めたのがメタ・プラットフォームズの決算だ。同社もグーグルと同じく広告収入への依存度が高く、2022年12月期には業績を後退させていた。

メタが2月1日に発表した2023年12月期決算は、売上高が1349億ドル(前期比15.6%増)、営業利益は467億ドル(同61.5%増)だった。売上高の97%を占める広告事業が16%伸びたことが主因だ。

2023年10~12月期、フェイスブックやインスタグラムなどの1日当たりの利用者数は31億9000万人と、前年同期比で8%近く増加した。EC事業者や消費財メーカー、エンタメなど、幅広いジャンルの広告主から強い出稿需要があり、こちらも四半期ベースで過去最高の業績を記録した。

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