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慶應理工学部が「村上春樹作品の英訳」出題の衝撃 22年度入試まで英作文問題は出題されなかった

東洋経済オンライン / 2024年2月17日 12時5分

慶應義塾大学理工学部(写真:TTwings / PIXTA)

2024年2月12日、慶應義塾大学の理工学部の入試が実施されました。

【画像】慶應の理工学部で出題された、村上春樹作品の英訳問題

難関私立大学である慶應大学の入試問題ということで、多くの受験関係者から注目が集まっていたのですが、英語で驚きの入試問題が出題されました。

村上春樹の紀行文の英訳が出題

なんと、「村上春樹の書いた紀行文を英訳しなさい」という問題だったのです。

慶應大学の理工学部では、2022年度入試まで、英作文の問題自体が出題されていませんでした。

ところが昨年の入試から英作文の問題が出題され、一見するとそこまで高い英語力を求められなそうな学部でも、「英語表現の能力が求められるのか」と多くの受験関係者を驚かせていました。

「でも、さすがに毎年は出題されないのではないか? 2022年度だけの傾向で、今後は英作文が出題されないのでは」という見方もあった中で、なんと今年は去年より難しく、あの村上春樹の文章の英訳を求める問題が出題されたということで、大きな衝撃がありました。

今回、この問題を多くの東大生たちと一緒に解いてみました。その結果見えてきたことを、みなさんにシェアしたいと思います。

実際に出題された問題は以下の通りです。

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どうでしょうか? 日本語でも意味がよくわからないという人も多いと思います。

実はこの問題、下線部分自体を直訳で英語に直すのは、そこまで難しいことではありません。下線部分の日本語を見てもらえればわかると思うのですが、語彙的にはあまり難しい表現がないからです。「この単語、どうやって英語に直せばいいんだ?」と思うようなものはほとんどないと言えます。

日本語の解釈が求められる問題

しかし、この問題は紛れもなく難問です。なぜ難しいのかと言えば、それは「日本語の解釈」が求められるからです。この問題は、下線部分以外にも、しっかりとその前後の文が書いてあります。ということは、その部分をきちんと読んで、下線部に書かれた日本語がどういう意味なのかをきちんと日本語で考える能力も求められます。

例えば、下線部に書いてある「引き戻される」という日本語は、どう訳していいのか悩むポイントになります。

「引っ張って戻される」という意味なら「pull back」などと表現できるのですが、ここで書かれていることが本当に物理的に引っ張って戻されると解釈するべきなのか、それとも比喩表現として言っているのかを解釈する必要があります。

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