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家で「ねぎのパラパラ冷凍」がお勧めできない理由 冷凍王子が解説、ネギ&薬味の正しい冷凍法

東洋経済オンライン / 2024年2月25日 11時30分

家庭で冷凍パラパラねぎを作るのはNG。その理由とは?(写真:筆者撮影)

インターネット上には、家庭でのねぎの「パラパラ冷凍」の方法や冷凍ねぎのレシピがあふれています。でも家庭でのパラパラ冷凍って、実はNGって知っていますか?

「冷凍食品専門家」「冷凍生活アドバイザー」として活動し、『いますぐ食べたい!冷凍食品の本』や『冷凍王子の冷凍大全』などの著書のある“冷凍王子”こと西川剛史さんが挙げる今回のテーマは、「ねぎ&薬味冷凍法」です。

「ねぎ」「冷凍」をキーワードにインターネット検索をすると、「パラパラにする方法」「塊にならない方法」などを解説した記事が多数出てきます。たしかに、パラパラの冷凍ねぎは使い勝手がいいですよね。

【図解で見る】ねぎの水分や香りが・・・家庭でのパラパラねぎ凍結が「おいしくない」理由を解説

冷凍ねぎレシピも多く出ているので、まるで「パラパラ冷凍は正義!」かのように思われがちです。しかし、家庭でパラパラ冷凍することは、本当はおすすめできません。

家庭で冷凍ねぎを楽しむなら?

冷凍食品業界で、ねぎのパラパラ冷凍のようなバラ凍結する方法をIQF(Individual Quick freezing、個別急速凍結)と呼びます。逆に、塊のまま凍結する方法はBQF(Block Quick freezing、ブロック急速凍結)と呼びます。

ねぎや枝豆、コーンなどの多くの冷凍野菜や、ひき肉、チャーハンなど、さまざまな食材・食品でこのIQF技術が利用されており、使いたい分だけ使えて便利なので、冷凍食品の中でもとても人気です。

市販の冷凍食品は、食材のカットサイズを小さくし、バラバラに散らばった状態で、冷却パワーが非常に強い急速凍結機で一気に凍結させます。

IQF凍結では、数分〜数十分という短時間で一気に凍らせるため、食品の組織が壊れにくく、水分や香り、おいしさなどを閉じ込めたままバラ凍結ができるのです。

家庭でパラパラの冷凍ねぎを使いたい場合は、まずは市販の「IQF冷凍ねぎ」を使うことを、筆者はおすすめします。

家庭のパラパラ冷凍がNGな訳

家庭でもパラパラに冷凍することはできます。

ではなぜ、おすすめできないかというと、食材本来のおいしさを大きく損なってしまう可能性があるからです。

食材がバラバラの状態で、冷却パワーの弱い家庭用冷凍庫で長時間かけて冷凍すると、おいしさがどんどん逃げていってしまいます。食材がバラバラだと水分と香りがより飛びやすくなり、さらに長時間かけてじわじわ凍結することで、より乾燥や酸化を促進させてしまうからです。

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