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SAPIX流、「思考」と「習得」を両立させる受験勉強法 短期間で異なる2つの能力を高めるために

東洋経済オンライン / 2024年2月25日 6時50分

ただ、実際には、「習得」する場面と「思考」する場面は明確に分けられるものではありません。

図の例には、「習得」しようとする中で発生するものも多く含まれています。

いろいろな場面で、「なぜ?」「どうして?」という疑問を大切にして、一つひとつじっくり取り組んで解決していく姿勢が大事です。

今回は「習得」の詳しい学習法を紹介しましょう。

優先して習得すべき内容とは、算数でいえば、基本事項に加えて「典型題」と呼ばれる問題の解き方などです。国語では語彙や文法、漢字、文章の種類に応じた読み方、理科・社会の基本知識もこれにあたるでしょう。

こういった基本の内容でわからないことがあれば、先生に質問するなどして早めに解決することが必要です。

「経験に基づく感覚」を養う

その際、ただやり方や知識を暗記するというのではなく、考え方やなぜそうなのかといった背景を理解したうえで覚えることが大切です。考え方を理解していないと、少し問題のパターンが変わるだけで解けなくなることがあるためです。そのうえで、問題を出されたらすぐに解答できるよう、繰り返し練習することで「経験に基づく感覚」を養うのが望ましいといえます。

算数の「速さの問題」を例に説明しましょう。

「速さ」の単元では、

●速さ×時間=距離
●距離÷時間=速さ
●距離÷速さ=時間

という「速さの三用法」を学びますが、これをただ暗記すればいいわけではありません。なぜ、こういう式になるのかを理解することが大事なので、最初は意味を考えながら計算します。

そして繰り返し練習することで、経験に基づく感覚が養われ、すぐに解けるようになります。たとえば時速40キロメートルの速さで4時間進んだときの距離を聞かれたら、「時速40キロメートル×4時間で160キロメートルに決まっているでしょ」と瞬時にわかる。

理屈もわかって練習もしているから、パッと計算が出てくる。ここまで持っていけることが理想です。

小川 晶子:ブックライター、絵本講師

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