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小田急の「新拠点」海老名駅の知られざる裏側 本社が一部移転してきたビルには「乗務所」も

東洋経済オンライン / 2024年2月29日 7時0分

JRの海老名駅が設置されたのは、ずっと時代が下って国鉄民営化直前の1987年3月21日。海老名市が設置費用を負担した請願駅で、1991年に相模線が電化されるまでは気動車が発着していた。相模線にとっても海老名は茅ケ崎―橋本間33.3kmのほぼ中間にあたる。全線が単線だが、最近になって新型の「E131系」電車が投入された。

駅周辺では2002年に巨大な商業施設「ビナウォーク」が誕生したが、まだまだ空き地が目立っていた。近年、その変貌ぶりが目覚ましい。2014年に東口に複合商業施設「ビナフロント」がオープン。JRの駅西口エリアには2015年、三井不動産が手がける「三井ショッピングパーク ららぽーと海老名」が開業した。

JR線と小田急線に挟まれたエリア「ビナガーデンズ」では2棟の新しいタワーマンションが目を引く。リーフィアタワー海老名アクロスコート(2019年10月竣工、総戸数304戸)と同ブリスコート(2020年10月竣工、302戸)はどちらも地上31階建てだ。

駅長「可能性を秘めている」

2021年4月19日にはビナガーデンズに隣接して、歴代の特急車両5車種を展示する「ロマンスカーミュージアム」がオープン。2022年にはクリニックモールなどが入る「ビナガーデンズパーチ」と、「ビナガーデンズオフィス」が竣工。小田急電鉄も東京都心の新宿から本社機能の一部を移転した。

海老名駅の青木敬太駅長は「以前から相鉄線との乗り換えで人の流れはあったが、海老名自体を目的に来る人が増えた」と指摘する。とくに親子連れの姿が目立つようになったという。「海老名は子育て世代が多く、開発できる土地もたくさんある。小田急70駅のなかでもポテンシャルを秘めているのでは」と街の発展に期待を込める。

小田急にとって海老名は、電車をメンテナンスする検車区とたくさんの車庫線、保線の基地、運転士と車掌が所属する乗務所があり、運行上の拠点でもある。

小田急の乗務所は喜多見、海老名、大野、足柄の4カ所にある。以前はそれぞれ電車区・車掌区に分かれていたが、海老名は2022年6月、そのほかは2023年9月に乗務所に統合した。

海老名乗務所は小田急が海老名本社を置くビナガーデンズオフィスに入っている。休憩や食事、ミーティングのためのスペース、個室が並ぶ宿泊設備もこの建物の中にある。約120人ずついる運転士・車掌を含め、計285人が所属する。

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