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「生ゴミ屋敷」に住む女性、片付け後に泣いた理由 誰でもゴミ屋敷になってしまう可能性がある

東洋経済オンライン / 2024年3月2日 11時50分

だが、片付けや掃除は、そうやって不安定になってしまった心に安定をもたらす行動でもある。

「掃除ってやり出すまではしんどいですが、やり出すと楽しいんですよ。やっているときは無心になれる。仕事や生活に追われていろいろ後回しになっていたり、精神的にちょっと参っていたり、そういうときこそ自分の気持ちを整えるために掃除をするといい。ただ、一気にやるのは大変なので、まずは1カ所をきれいにする。そうすると、ほかの場所も自然ときれいにしたくなるはずです」(信定さん)

ゴミ屋敷の住人はゴミに慣れているのか

生ゴミでいっぱいの部屋とはいえ、間取りは1LDKと広くない。スタッフは4人、ハウスクリーニングも入れて作業はわずか4時間で終わる予定だ。生ゴミやドッグフードの周りにはゴキブリが湧いているが、わりかしきれいな段ボールを畳もうとすると、中には小さなゴキブリが何匹も隠れていた。

「段ボールって暖かいのでゴキブリの棲み家になりやすい。テープを剥がしたり、畳んだり面倒だとは思いますが、処理しておいたほうがいいです。私は職業柄、家の中に段ボールは置かないです。どれだけきれいにしていても、ゴキブリが入ってきてしまいます」(文直氏)

ゴミを搬出していくうちに床が見えてきた。すると、隠れる場所がなくなったゴキブリたちが壁をつたって次々と天井へ逃げていく。スタッフたちがすかさずゴキブリ駆除スプレーで撃退していく。

ゴミがなくなった部屋を見て泣いた

部屋のゴミはすべてなくなり、ハウスクリーニングのために移動した家具を元の場所に戻して作業は完了となった。

「言葉が出ないです。想像以上でびっくりしています。一番びっくりしたのはシンクですね。あんなピカピカに磨いてもらって。私、燃やしちゃったんで、だいぶ焦げもあったと思うんですけど、こんなにきれいにしてもらえて感謝しかないです。本当に助かりました」

ハウスクリーニングまで終え、生まれ変わった部屋を見てAさんは少しだけ泣いていた。

「こんなゴミだらけの部屋に住めるなんて“慣れ”って怖い」

掃除の行き届いた部屋に住む人はそう思うかもしれない。だが、実際きれいになると当たり前だが気持ちのいいものだ。慣れてしまっているようで、慣れていない。Aさんはずっと自分の部屋にストレスを抱えていた。

國友 公司:ルポライター

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