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二期連続赤字に沈むワコール「2つのジレンマ」 希望退職150人程度の募集に対し、215人が応募

東洋経済オンライン / 2024年3月6日 7時30分

前出の篠塚氏は2023年4月からマーケティング本部長を務めるが、管理職や現場社員など70人以上と対話する中で、改善点を探していったという。

たとえば新製品企画書では、商品の機能性を説明する項目が多かった。「でも顧客は機能よりも、どんな悩みを解消できるかという視点で商品を選ぶのではないか」(篠塚氏)と、顧客起点を徹底するよう企画書フォーマットを見直した。

下着に価値を感じない層が増えている

課題は山積しているが、成果を上げている事業もある。篠塚氏が開発を率いた3D計測サービス「スキャンビー(SCANBE)」では、専用試着室で全身を3Dスキャンすると、全身18カ所のサイズなどを瞬時に知ることができる。

販売員による採寸に抵抗感がある人などを想定して開発したが、20代を中心に全身サイズを定期的に計測するリピーターが増えるなど、新たな需要を生み出している。

利用者数は2019年のローンチから20万人を超えており、「下着に対する価値や期待を感じていない層が増えていることこそ危機。無料でスキャンビーのサイズ診断を提供することで、実際に商品を試着してフィット感や価値を知ってもらいたい」と矢島社長は力を込める。

一連の改革を経て開発された商品は、今秋から商品売り場に並ぶ予定だ。消費者の支持を増やすことができるのか。ワコールHDの挑戦が始まる。

山﨑 理子:東洋経済 記者

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