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介護士が伝授、介護施設「ハズレを避ける」納得の技 "オムツ交換は定時のみ"という劣悪な施設も

東洋経済オンライン / 2024年3月9日 16時0分

その人にどう説明するかも難しかったので、「ごめんなさい」と謝りましたが、納得はしてくれません。そういう人がどんどん増えていき、手に負えなくなっていくのに、職員は手を差し伸べてはくれず、「させといて」の一点張りでした。

そのスペースには9時から入居者が集められていましたが、オムツ交換の時間は11時でした。

オムツの中に尿や便をすればすごく気持ち悪いのに11時までは交換しないことがルールになっていたんです。部屋全体が臭ってきてもそのままでした。

午後も同じような時間があり、そのあいだはいっさいオムツ交換をしません。20年近く前のことですが、どうしてそんな施設が研修先に選ばれるのかもわからなかった。

今、ここまでひどいやり方をしているところは減っているのだとしても、入居者ファーストではない施設もやはりあるはずです。そういう施設を選んでしまわないためにも施設の評判などの情報収集はしたほうがいいと思います。

パーフェクトな介護職員なんていない

認知症の身内がいたとき、施設に入居させれば、あとは大丈夫と考える人も多いようです。介護士の立場では口にしづらいことではありますが、介護にあたる職員にパーフェクトな人はいません。過度に期待するのは禁物です。

職員のレベルもいろいろです。対応の難しい入居者にもうまく関わることのできる職員もいれば、認知症の人との関わり方がうまくない職員もいます。どんなトラブルにも対応できるベテランばかりだという施設はまずありません。

施設では、転倒するなどのアクシデントは起こり得ないと決めつけている人もいますが、そういう部分での絶対はありません。どれだけ気をつけていても、何が起こるかはわかりません。そうしたことも最初から理解しておいてほしいところです。

たとえばの話、在宅で転倒された場合、家族が誰もおらずに長く発見されないことがありますが、施設ではそれがありません。

職員がすぐに気づかなかったとしても、定期的な見回りの際には発見できます。何かあれば、早期対応できる場合が多いということ。それが施設というものであり、こうしたことについては入居時にも説明されているはずです。

施設に預けてしまえば「あとは知らない」はNG

施設に入居したあとも、それなりの間隔で面会に足を運ぶなど、入居者がどうしているかは気にかけていてほしいとも思います。

定期的に連絡をくれる人とそうではない人とでは、意識の違いも大きくなりやすいようです。

あるトラブルが発生したとき、それまでずっと在宅介護をしていた長男夫婦は「仕方ないですよね」と理解を示してくれたのに、実家から離れて暮らしていた他の弟妹は、状況を確認しようとすることもなくただ怒鳴りつけてきたというケースもありました。

お金だけ払っておけばあとは任せきりでいいのだろうという態度をとる人もいます。

日々の様子にまったく関心を示さず、無事かどうかだけわかればいいというのはやはり違う気がします。それではお互いにいい関係が築けません。

たっつん:介護士

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