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コンサルはなぜ高収入?驚くべき「最強の勉強法」 専門家じゃなくても「バリュー」が出せる学び方

東洋経済オンライン / 2024年3月11日 10時0分

なぜ、コンサルタントは高収入なのか……その理由は「学び」にあるようです(写真:jessie/PIXTA)

最近よく見かけるようになった転職サイトの広告。ハイエンド・高収入求人一覧を見てみると、コンサルタントという業種が目立っています。

なぜ、コンサルタントは高収入なのでしょうか?

疑問に答えるのは、7000人以上のコンサルタントに学び方の指導を行ってきた、大人の学びのプロである清水久三子氏。本稿では、高収入を実現させる学びのカラクリを解説します。実はこの方法、コンサルタントでなくても応用可能です!

※本記事は、キャリアアップするために学びを諦めない大人を応援する新刊『リスキリング大全』より、本文を一部抜粋・再編集したものです。

高収入を支える「大人の学び」

なぜコンサルタントは高収入な業種なのでしょうか。彼らが常に新しい仕事に取り組み続けていることも、その理由の1つといえるでしょう。

【図解】リスキリングロードマップ

ビジネスの場で時流に乗り続けるには、新しい知識・スキルを身につけ続ける(=リスキリングする)必要があります。プロのコンサルタントとして、多くの経験を積んでいたとしても、多種多様な顧客の問題解決を行う仕事柄、新しいことを学ぶ機会は他業種よりも多くなるでしょう。彼らは常に勉強を続けることで、自らの価値を高めているのです。

それでは、コンサルタントの学びとは一体どのようなものでしょうか。

コンサルタントは、まったくのゼロスタートからでも、その業務や領域について最低限の知識を仕入れて顧客の問題解決をする必要があります。

その過程で、専門家とまではいかないまでも、一通りの話ができるような状態に自分をもっていくことを「キャッチアップ」と呼んでいます。自分が不慣れな領域で、先に進んでいる人たちに追いつくという意味です。

インプットのスピードが稼ぎに直結

コンサルティング業界では基本的に、このキャッチアップを1週間程度でクリアするように訓練されます。短いプロジェクトでは「3日でにわか専門家」になることを求められることもあります。これができないとプロジェクトに入ることができません。

コンサルタントではないビジネスパーソンにはそこまでは求められないかもしれません。しかし、新しい仕事を始めるなら、できるだけキャッチアップ期間を短くしたほうが、稼げるまでの時間も早くなるということは覚えておいて損はありません。

昨今のIT領域の進化のスピードが速いのは、皆さんも実感するところでしょう。あまり時間をかけすぎては、せっかく身につけたスキルが陳腐化したり、価値が低くなってしまいます。

いかにスピーディにインプットの期間を短縮していくかが、大きな鍵となるのです。

最速のインプットでキャッチアップを成功させるにはポイントが2つあります。

Day1を決める

「とりあえず……」と達成状態を決めずに進めるのは絶対におすすめしません。例えば「キックオフミーティングまで」「〇〇さんとの打合せまでに」など新しい仕事のスタートの日を決めるのです。

新会社がスタートする日や新サービスリリースの日をDay1(デイワン)といいますが、自分がこの日からプロとしてスタートする日をDay1として定めます。そのDay1を目指して、まずはどのレベルに到達しているべきかを決めます。

Day1の日に「自分は新しい領域にまだ慣れてないから知らなくても当然」と言わんばかりに、自己紹介や挨拶で「まだ自分は勉強不足なので……」などとコメントするようでは信頼は得られません。

自己紹介する時点で、何らかの見識や仮説などを述べられるようにキャッチアップすることで、確実に周囲の見る目が変わります。そして、そのあとの会議や仕事の内容の理解も格段に変わります。

優先順位をつけて着実に学ぶ

スパイラルに学ぶ

そのために有効なのが、「スパイラル学習」です。あるテーマに対して1点ずつ突破しながら学習するのではなく、優先順位をつけたうえで全体をなぞりながら、着実に学習を進めていく、という学び方です。特に目の前の仕事に直結する学習に対しては、必ずこのスパイラル学習を心がける必要があります。

例えば、もともとはマーケティング部門で働いていたあなたが、DX推進部門やDXプロジェクトにアサインされたとしましょう。テクノロジーはあまり詳しくないので、これから学ばなければなりません。

ここでまずやるべきことは、テクノロジーやDXと呼ばれる領域の全体像を把握することです。「DXといえば、AIの活用だな。とりあえずAIセミナーに申し込もう」などと、短絡的に考えることは避けるべきなのです。

仮に1週間後に打合せがある場合、AIについての詳細な知識がないことは許されても、DXを実現するためのテクノロジーにはどんなものがあるのか、どんな事例があるのかなどを知らなければ、議論に参加することはできないでしょう。もし、DXの概要すら把握していない状態で打合せに参加すれば、「1週間、何も準備しないで来たの?」と思われてしまっても仕方がありません。

打合せがあるその日までに「詳細は知らなくても、その領域の全体像を大雑把にでも理解しておき、何かしら見解か仮説を述べられて議論に参加できる」レベルにしておく必要があります。期日があり、そのタイミングでバリューを出す必要があるビジネスパーソンにとって、全体を把握し、スパイラルに深めながら学習するのは鉄則です。

「プロジェクトが始まってから勉強しよう」「今の仕事が忙しいし、配属されてから色々教えてもらえばいいよね」と考える人もいるかもしれませんが、自分にとって不慣れな領域こそ、Day1を迎える前にある程度のレベルになっている必要があります。

そうでなければ、仕事を理解することさえおぼつかず、実践レベルまでの道のりがさらに険しいものになってしまいます。

目標を可視化することで最速の学びを達成

以下のリスキリングロードマップは、縦軸が「学びを仕事に繋げる達成状態」と「インプット活動」と「アウトプット活動」で、横軸は時間軸です。時間軸は学びに費やすことのできる期間によって変わりますが、3〜4段階くらいに分けて、達成状態を設定するとよいでしょう。

達成状態の欄には、Day1や区切りとなるイベントなども入れ、例えば「9月の企画会議までに〇〇ができるようになっている」など達成状態にスケジュールを入れます。こうして中長期で考えると、よりどんなスキルを身につけるべきなのかが明確になります。少し先を見据えて計画したほうが、今の学びの意味が見えてくるからです。

ここまでくれば、ひとまずOK。いたずらに時間をかけずに1~2日で、ロードマップ作成の作業をクリアすることを目指してください。実際にインプットを始めるのは、早ければ早いほどいいのです。

清水 久三子:アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント

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