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中国企業傘下の名門「ロータス」、上場で復活狙う EV専業メーカーに衣替え、日本にも新車投入へ

東洋経済オンライン / 2024年3月11日 16時0分

ロータスはEV専業の高級スポーツカー・ブランドとして復活を目指している。写真は2023年9月に発表したEVスポーツセダン「エメヤ」(同社ウェブサイトより)

イギリスのスポーツカーブランドの「ロータス」が、2月23日、アメリカのナスダックに上場した。同ブランドは紆余曲折を経て、現在は中国の民営自動車大手、吉利控股集団(ジーリー)の傘下にある。

【写真】ロータスはナスダック上場をテコに、グローバル市場の開拓に意欲を示す。写真は2月23日の上場セレモニー(同社ウェブサイトより)

今回ナスダックに上場したのは、ロータスの高級EV(電気自動車)部門として設立された子会社の「ロータス・テクノロジー」だ。同社は特別買収目的会社(SPAC)との合併により上場し、初日の株価の終値は13.8ドル(約2077円)、時価総額は92億9400万ドル(約1兆3988億円)となった。

2017年に吉利が子会社化

ロータスが2023年12月に開示した資料によれば、同社は上場直前の企業価値を60億7000万ドル(約9136億円)と見積もっており、上場後の時価総額はそれを大幅に上回った。

(訳注:ロータスの株価はその後に大きく値下がりし、3月4日時点の時価総額は45億1200万ドル[約6791億円]に縮小している)

1948年にイギリスで創業したロータスは、1982年に創業者が亡くなった後に経営危機に陥り、親会社が何度も変わった。1996年からマレーシアの自動車メーカー、プロトンの傘下に入ったが、2017年に吉利がプロトンの株式の49.9%を買収した際、ロータスの株式の51%を取得して子会社化していた。

吉利の傘下に入った翌年の2018年、ロータスは電動スポーツカー・メーカーへの転身を目指す10年計画を発表。2021年に発売した「最後のガソリンエンジン・スポーツカー」の生産を2026年に停止し、2027年からは純粋なEVメーカーになるとしている。

ロータスは現在4つの車種を生産・販売しているが、販売実績は公表していない。業界関係者の多くは、2023年の販売台数は数千台と見ている。開示資料によれば、2023年1月から9月までの売上高は3億1800万ドル(約479億円)、純損益は5億2700万ドル(約793億円)の赤字だった。

2025年までに13万台販売目指す

同社は2025年までに製品ラインアップを6車種に増やし、2023年から2025年までの累計で13万台を販売する目標を掲げている。それにより、2025年の売上高を82億~86億ドル(1兆2342億~1兆2944億円)に引き上げ、21~23%の粗利率の確保を目指す。

「2024年上半期には、ロータスのEVをマレーシア、中東諸国、オーストラリア、ニュージーランド、日本などの市場に投入する。下半期には韓国とアメリカでも販売を始める」

吉利の高級副総裁(副社長に相当)でロータスのCOO(最高執行責任者)を兼務する馮擎峰氏は、2月25日に財新を含むメディアの取材に応じた際にそう述べ、海外市場の開拓に強い意欲を示した。

全世界に200カ所余りある販売拠点を300カ所に増やし、将来は中国市場と海外市場で4対6の販売比率にしたいとしている。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は2月26日

財新 Biz&Tech

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