事故率が激減したタクシー会社が社員に"した事" 好感度UPも狙える「プライミング効果」を解説
東洋経済オンライン / 2024年3月14日 18時0分
「どちらかを選ぶべき」という方向に認知を誘導されると「承認するか・しないか」という認知がどこかに飛んでしまうのです。「二分法の罠」とも呼ばれます。
上司「この書類の翻訳だけど、今日中にやれる? それとも明日中かな?」
部下「え? あ……、はい。今日中にやります」
レストランやファストフード店では、「誤前提暗示」で追加注文をとられます。
店員A「食後のお飲み物は、コーヒーか紅茶のどちらになさいますか?」
NOと言わせないデートの誘い方
デートに誘う場面でも、「誤前提暗示」で導けば、NOを回避できます。
男性「きみは、和食と洋食と中華だったら、何が一番好きなの?」
女性「あたしはやっぱり、和食が好きだわ。お刺身とかが、おいしいから」
男性「お刺身はいいねぇ。で、食事するなら、六本木と銀座だったらどっち?」
女性「銀座がいいわね、上品だし……」
男性「銀座のうまい割烹料理店知ってるよ。明日行く? それとも今日行く?」
女性「わあ、嬉しい! ぜひ、今日にでも行きたいわ」
最初から「ぼくと一緒に食事でも行かない?」などと誘うと、「えっ、何で?」などと戸惑わせ、「今度、時間のある時にね」などとスルーされかねません。
なお、選ぶのが苦手な人には、二者択一を連続させれば、結論を絞り込めます。
店員「お客様、本日はカーテンをお探しですか?」
お客「うん、そうだけど。種類が多くて今日はとても決められないねぇ……」
店員「お客様のお好みの色合いは、暖色系と寒色系ではどちらでしょうか?」
お客「リビングのカーテンだから暖色系のベージュとかがいいかな」
店員「それでは、無地と柄モノの揃ったこちらのコーナーはいかがでしょうか?」
お客「あ、なるほど、このコーナーはいいね。じゃ、ここから選ぼう」
まとめ 二者択一の選択だと、結論を絞り込みやすい。
神岡 真司:ビジネス心理研究家 日本心理パワー研究所主宰
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