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「内向型の人」に秘められているすごいエネルギー 実はイーロン・マスク、ビル・ゲイツも内向型

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 17時0分

ディープワークを実践できれば、難しいことをより早く学べるように思考回路を組み直せます。その結果、より短い時間でより質の高い仕事も実現できます。

ゲイツは1年に2回山小屋にこもります。その期間を「シンキング・ウィーク(考える週)」として、外の世界を完全に遮断します。メールも携帯電話も使わなければ、インターネットにも接続しません。読書と思索にふけります。

もちろん、ビジネスのアイデアを練る場でもあります。従業員が提案する新しいイノベーションや投資案が記された紙の山にたったひとりで向き合い、構想をじっくり練ります。

1995年に提供を開始したInternet Explorerをはじめとするイノベーションは、まさにディープワークによって生み出されたといわれています。

内向型が持つ「エネルギーを内に向ける力」

内向型と外向型では情報処理の方法が違います。内向型の人と外向型の人の血液は、脳内でそれぞれ違った経路をたどるのです。

内向型の人の情報処理の経路は、より複雑で、内部に集中しています。内向型の人の血液は、記憶する、問題を解決する、計画を立てるのに関わる脳の各部へと流れます。経路は長く複雑です。

ですから、内向型の人は思考を重ねたり、細かい情報をまとめて抽象化したりする能力に長けており、長期的なプロジェクトを計画して実行するのが得意です。

対照的に外向型の人の血液は、視覚、聴覚、触覚、味覚(嗅覚は除く) が処理される脳の各部へ流れていました。彼らの主要な経路は短く、複雑ではありませんでした。

そのため、外部の出来事への反応は速いのですが、思い付きで行動するケースも少なくありません。

両者の情報処理の大きな違いは、外部からの刺激(情報)に対して意図や解釈を加えてから記憶し、処理・反応に結び付けるかどうかにあります。

内向型の場合、情報・意味付け・計画・記憶・問題解決を扱う脳の領域を移動するため、移動領域も多くなります。意味や解釈を加えるには意識を自分の内側に集中させる必要もあります。内向型は外向型の経路よりも40%多くのエネルギーを使用するとの報告もあります。

内向型が集中力に優れているのは、自分の内側に意識を集中させやすい脳構造になっているからといえるのです。

なぜ静かな人は「驚異的な集中力」を発揮するのか?

内向型の人が外向型の人に比べて集中力が高いのは、脳の網様体賦活系の働きの違いによっても説明できます。

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