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節目の3月、子どものやる気を高める親の「声かけ」 新しい1年に前向きな気持ちで臨むための仕掛け

東洋経済オンライン / 2024年3月21日 7時20分

また、今年撮った写真や動画を親子で一緒に見てみるのもいいですね。親子の日常のスナップ、家族旅行でのひとこま、兄弟や友達と一緒に遊んでいるところ、縄跳びの練習を頑張っている姿、習い事の発表会、スポーツの試合など、写真や動画を見ることで思い出されることはたくさんあるはずです。また、それらの中からこれはと思う写真をプリントアウトして目に見えるところに貼っておくのもお勧めです。

そうすれば、わざわざ見ようとしなくても生活の中で自然に目に入ってくるようになります。縄跳びをがんばっている写真を見るたびに、一瞬でもそのときのことが頭をよぎり「わたし、あのとき縄跳びがんばったな」と思い出すことができます。繰り返し見ているうちに、「わたしは努力できる。がんばれるんだ」と思えるようになります。それが自己肯定感を高めることに繋がります。

また、家族で写っている写真を見れば「あのとき楽しかったなあ。ぼくには大切な家族がいる。みんなぼくを大切にしてくれる。ぼくもみんなが大好きだ」と思えるようになります。家族の愛情を実感することで自己肯定感が高まりますし、家族の人間関係もよくなります。私はこのように写真を活用して子どもを伸ばす方法を「ほめ写」と呼んでいます。

ということで、以上のようにプラス思考で1年を振り返ってみましょう。そうすれば新しい1年に前向きな気持ちで臨めるようになるはずです。

親の応援があれば、子どもは楽しい時間が過ごせる

そのうえで、春休みには、次の学年の幅広い意味での予習をしておくのもいいと思います。例えば、理科で月の勉強をするなら月齢カレンダーを貼っておく。国語で故事成語をやるなら故事成語の学習マンガを、算数で分数をやるなら分数の絵本を用意しておく。社会で歴史の勉強するなら郷土博物館に行ってみるなど。このように生活や遊びの中で「楽しみながら」ちょっと予習をしておくのです。

すると授業が始まったときに「あ、見たことある。ぼく、これわかりそう」と思えます。この「わかりそう」が大事です。こういう気持ちになれるとその勉強に大きな関心と自信をもって臨めます。まったく初めて見聞きするものだと「え、何それ?難しそう」と思ってしま可能性があります。子どもはちょっと知っていることやちょっとやったことがあることを、学校で勉強すると非常に前向きな気持ちで臨めるのです。

最後になりますが、もうひとつ春休みにぜひ取り組んでほしいことがあります。それは、子ども本人が好きなことを応援してたっぷりやらせてあげることです。親の応援があれば、子どもは好きなことに熱中できて楽しい時間が過ごせます。それによって幸福度が上がりますし、親子関係もよくなります。

さらに「自分はこれが得意だ」と思えるようになると、自分に自信が持てるようになります。すると、生活全体に張りが出てきて生きるエネルギーがわいてきます。

「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」というテレビ番組に出てくる子どもたちは、まさにそういう子たちです。あの番組に出てくる子どもたちが特別ということではなく、どの子にもそういう可能性があります。ぜひ、子どもが好きなことを応援してあげてください。

親野 智可等:教育評論家

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