1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

東大生が面接の自己PRで使わない「ある一言」 企業はどんな学生がほしい?重視する要素とは

東洋経済オンライン / 2024年3月21日 16時0分

岡山大学の教育推進機構 准教授で、非認知能力についての研究を行っている中山芳一先生は、「主体性」について次のように述べています。

「自主的」というのは、ただ自分で判断をして行動をすることだけを指します。仮に、「自分の判断で相手がむかつくからぶん殴った」というとんでもない行動をしたとしても、それは「自主的」であると解釈できます。

それに対して「主体性」は、周囲の意見・周囲の反応を尊重しつつ、自分の責任で行動することを指します。

他のものに導かれたり、周囲から影響を受けたりすることは、私たちが発達する上で必要不可欠であり、その中で自分という「主体」は形成されていくのです。

周囲との関係を切り離して、自分自身の意思を貫くことが主体性かと思いきや、周囲からも影響を受けながら自分自身を形成していくのも主体性となるのです。

要約すると、「主体性」とは、「周りの意見を反映したうえで、自分で責任を持って行動すること」だと言えます。これは、「自主的」とは別のものだと定義されています。だからこそ東大生は「自主的」という言葉を使わないようにしているのです。

学生時代に力を入れたこと、どちらが好印象?

たとえば、就活では「学生時代に力を入れたこと」を聞かれることがあります。そのときに「どんな話をしたらいいのか」と悩む人が多いと思いますが、どちらのほうが面接官からは好印象を持たれるでしょうか。

A インターン先で新規商品の販促に関わり、自分がリーダーシップを発揮してアイデアを出し、チームメイトと一緒にそのアイデアを実現させて、その結果として、売り上げ1000万円を達成することができました!

B インターン先で新規商品の販促に関わりました。リーダーとなる社員さんのサポートを行い、彼のアイデアを資料に落とし込むことや、チームメンバーの意見の調整・日程調整や進捗管理を行い、なんとか期日までに仕事を全うできました。

Aの人のほうが、自分の実績としては、とても目を引くものがあります。「売り上げ1000万円」はすごいことですし、「この人は1000万円の売り上げを作ることができるアイデアを出してくれる人なんだ」と思ってもらえそうです。

しかし、おそらく多くの面接官にとって、Bの人のほうが好印象を持つでしょう。たとえBの人のインターン先の新規商品の販促結果が100万円だったとしても、Bの人のほうが企業から求められる人材です。

その理由は、主体性です。たしかに、Aの人はリーダーシップを強調していますから、自主的に行動している印象があります。しかし、主体性と自主性は違うのです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください