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負けず嫌いな子どもを「無意識に潰す」親の特徴 成績が伸びやすく、向上心が高い子どもが多い

東洋経済オンライン / 2024年3月22日 11時40分

「頭いいんだから、別に勉強以外のところでそんなに熱くなることないんじゃない?」と思うかもしれませんが、スポーツだろうがなんだろうが、本気で彼ら・彼女らは悔しがります。

受験生でも、本気で運動会に参加

こんな話もあります。東大合格者の多い開成高校や麻布高校などの超有名進学校は、どこも運動会が大人気で、受験を控えた高校3年生でも気合十分で運動会に挑み、本気で喜んだり本気で泣いたりするのだそうです。

そうした高校の先生曰く、「本気で勝ち負けにこだわっている高校3年生ほど、受験で東大をはじめとする名門大学に合格できる場合が多い」のだそうです。

どんな勝負でも、全力を出す。勝ったら本気で喜び、負けたら本気で悲しむ。そういう生徒にとっては、勉強か勉強以外か、といった垣根なんてないのです。

むしろ、「勉強は全力を出せ、勉強以外は全力を出すな」というような指導は、子どもにとっては息苦しいものであり、親から管理されている感覚になってしまいます。これを続けていると、負けず嫌いの子のよさが潰され、結局勉強でも全力を出せない子になってしまいます。

「ゲームでもスポーツでも本気で挑むように」と指導したうえで、「なぜゲームやスポーツと違って、勉強では本気を出さないのか」と指摘したほうが、子どもにとっては響く場合があります。

親御さんや先生にお願いしたいのは、きちんと子どもに「どんな勝負に対しても、全力を出す心」を持たせてあげることです。そのためには、一緒にゲームや遊ぶときでも、子どもだからといって手を抜かないことが大事です。

よく、子どもが異常なまでに負けず嫌いだと「そんなに悔しがるな」と言う親御さんがいますが、そうではなくて、向き合ってあげることが必要だと思います。

親から見て、「そんなくだらないことで悔しがるの?」というようなことがあっても、「くだらないことでそんなに執着しないの!」とは言わず、「悔しいね。次はどうすれば勝てるかな?」と相談に乗ってあげることです。こうした姿勢を持っている大人が周りにいるかどうかは、子どもの成長にも大きく関わってきます。

以前担当した生徒で、授業中に踊り出す子がいました。「なんで踊ってるんだ?」と聞いたら、「正解したことが嬉しくて!」と言っていました。それくらい感情豊かで、勝ったときには喜んで、負けたときには泣くほど悔しがる子というのは、成績が伸びやすいです。実際、踊り出したその子はその後、国公立大学に合格しました。

生意気な生徒ほど、伸びる傾向がある

また、塾で多くの生徒を見ていると、毎年一定数、「こちらを言い負かそう」としてくる生徒がいます。「先生はこう言っていましたけど、こうなんじゃないですか?」と聞いてくるような、一般的には「生意気」と呼ばれる生徒です。

意外に感じるかもしれませんが、こういう生徒の成績はかなり伸びる場合が多いです。先生に対してもしっかり勝負を挑み、先生も全力でぶつかると、生徒は大きくレベルアップすることがあります。

私は毎年、そういう生徒がいると「お!今年も来たな!」となんとなく嬉しく感じるものです。どんな「負けず嫌い」も受け入れてあげることが、その子の成長につながります。ぜひそう考えて、子どもと向き合ってみてあげてください。

川本 雄介:東大セミナー講師、ドラゴン桜コース責任者

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