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子の「一番」を褒めるとやる気をなくしかねない訳 比較の褒め方は比較対象が変わると容易に結果が変わる

東洋経済オンライン / 2024年3月25日 13時0分

1 共感

まずは、子どもは大人のように器用に食器を使って食事ができないこと、それは年齢とともに改善することを理解します。

例:「レストランのご飯はきれいに切り揃えられていて、ママがお家で切った野菜よりも細かいからこぼしちゃうよね」

2 説明

次に説明です。子どもにとっては難しくても、食事をこぼしてほしくない理由、こぼさない方がいい理由を説明します。

例:「でも、せっかくみんなでご飯を食べにきているから、こぼさないように努力したいね」

3 自己決定

最後は、子ども自身が行動を決められるように選択肢を提示しましょう。

例:「こぼさないで食べるためには、どうしたらいいかな? エプロンしてみる? それとも小さいお皿を使ってみようか?」

子どもは小さなことでも選択肢があると「自分で決めた!」ということに納得感と満足感を覚えます。ですから「自分で決めた!」と感じられる小さな「選択と決定」を各所にちりばめることで、考える力をつける訓練になっていくのです。

「小さなお皿に取り分けて、もう少し自分の近くに寄せたらこぼれなくなるかもしれない」ということを自分で選んで実行する。その上でこぼさずに食べられたという小さな成功体験まで一緒についてきて、いいことずくめですよね。

また、親にとってもこぼさないでいてくれた方が、掃除も洗濯も楽になるという2つ目のメリットも潜んでいます。

良かれと思って潰してしまう「好き」の気持ち

「あなたは本当になんでもできるわねぇ、すごいわ! かけっこもクラスで1番だったから、次の走り幅跳びも1番になれるね。楽しみにしてるね!」

運動が得意な息子を褒める母親。一見素敵な親子関係に思えます。

でも実はこの褒め方、長期的に見ると自信を喪失させ、精神的な発達に悪影響を与えてしまう可能性があるのです。

母親は子どもが喜ぶと思い、悪気なく一生懸命褒めていますが、実はこんな問題点が潜んでいます。

・かけっこそのものが好きで頑張っていたはずが、母親からの「1番ですごい」「楽しみにしている(期待している)」の言葉で、「負けるところを見られてはいけない」「がっかりさせたくない」「見せたくない」と感じるようになる

・負けそうな相手とは勝負しなくなる

・負けてしまった場合、母親に隠すようになる

このように、本来はかけっこが大好きだったはずの息子の「好き」も奪ってしまうことになり、「母親の期待に応えたいから頑張る」といった本来の目的とは異なったものに変化してしまうのです。

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