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高速道路マニアが行く豪州「レンタカーの旅」 メルボルン西郊「高速の乗り方」から観光まで

東洋経済オンライン / 2024年3月25日 12時0分

設備は簡素だが、コテージ風の部屋の真ん前にクルマを停められることが多いので、大きな荷物を持っての移動も楽だ。夕食は近くのレストランでとり、朝食は前日に頼んでおくと、朝指定した時間にトーストや卵料理を持ってきてもらえた。クルマの旅行では、重宝する宿泊施設である。

ポートランドはビクトリア州の中でも最初にヨーロッパ人が定住した街で、歴史的な建物が通りに沿って数多く残る素敵な街であった。

世界遺産を見学してメルボルンへ

翌日は、ポートランドから40km余りの距離にある「バジ・ビム国立公園」のビジターセンターを訪れ、そこで世界遺産「バジ・ビムの文化的景観」を見学する現地ガイドのツアーに参加した。

このセンターは、この地で暮らしていた先住民による世界最古のウナギの養殖システムを見学する基地で、ビジターセンターの内外やそこから少し離れた先住民の生活の場を、他のツアー参加者20人ほどとともに、およそ3時間かけて見学した。

一帯は野鳥の楽園で、ここでも野生のカンガルーに逢うことができた。ツアー後は、ビジターセンター内のレストランで、ウナギの燻製などの「ウナギのお試し料理コース」を味わい、ひとやすみ。

帰路は、往路とは別の「ハミルトンハイウェイ」と名付けられた道路を走り、最後はM1に合流して、4時間ほどでメルボルン国際空港に戻った。

途中、何カ所かのサービスエリアに立ち寄った。名称はサービスエリアではなく、「SERVICE CENTRE」という看板が出ていたが、日本と同様に20~30kmごとに設置されているようだ。

日本と違うのは、サービスエリアで一番目立つのがガソリンスタンドであることだ。敷地内の非常に広いスペースを占めている。そして、その奥にトイレとコンビニ、ファストフードの店が入っているパターンが多い。

ファストフードは、マクドナルド、サブウェイ、ハングリージャックス(オーストラリアにおけるバーガーキングの名称)などの大手チェーン店ばかりだ。

商品を売る店舗もあるが、売っているのはお菓子や飲料など簡単な食料品と雑貨がほとんどで、日本のようにご当地のお菓子や食べ物は見られない。きわめて実利的で、本来のサービスエリアの役割そのものをシンプルに守っているという感じがする。

リスクも低く、快適なレンタカー旅

気になるのはガソリンの価格であるが、これも州ごとに税金の額が異なるため、かなりの差がある。ビクトリア州では、ほとんどが1リットル当たり1.9豪ドル(190円程度)だが、ニューサウスウェールズ州では、2.2豪ドル(220円程度)と30円あまりも差があった。

オーストラリアは近年、物価の上昇が著しく、それにともなって賃金も上がっているため、経済力や成長力という点では、すでに大きく日本を引き離している。

国民1人当たりのGDPも日本の2倍程度となっているし、よく購買力の引き合いに出されるビッグマックの価格(ビッグマック指数)も、メルボルンの繁華街で確認したところ、単品で12.85豪ドル(約1300円)もした。日本のビッグマック単品は現在500円弱なので、2倍以上だ。

もちろん、飲食や観光施設の入場料なども日本と比較して高めなので、気軽に旅行しづらい国になりつつあるが、それでも冒頭に記したように、レンタカーの旅をするにはリスクが少なく、最適な国のひとつであることは間違いない。

今度はパースをはじめ、まだ手つかずの見どころが多い西オーストラリアにも足を延ばしてみたい。そう感じさせるほど快適なレンタカーの旅であった。

佐滝 剛弘:城西国際大学教授

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