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キャンピングカー用品が地震などの災害現場へ 簡易トイレやポップアップルーフの活用に期待

東洋経済オンライン / 2024年3月26日 12時0分

しかも使用済みのフィルムは、各自治体の分別ルールにもよるが、家庭ゴミなどで簡単に処理することも可能。一般的なキャンピングカー用カセット式トイレの場合は、ブラックタンク内の排泄物を処理するのに苦労する。タンクを車内から取り出し、中の汚水を処理する(捨てる)必要があるからだ。自分のものとはいえ、汚水を扱うのにはやや抵抗のある人も多いことで、結局は使わないユーザーも多い。

対して、クレサナであれば、圧着したフィルムライナーを本体下部から取り出して捨てるだけと簡単だ。しかも、あらかじめ投入している凝固剤が排泄物を固めているため、汚水を触っている感覚もなく、気軽に処理を行える。

また、フィルムライナーは用途に応じて使用する長さを変えることが可能。圧着した状態を大便用の「大」、小便用の「中」、子ども用の「小」といった大きさに変えられる。排泄物の量などに応じて使えるため、無駄なフィルム量を使わず経済的だ。なお、1本のフィルムライナーは平均36回分。使用後のフィルムライナーは本体に約8回分をストックすることができる。

さらにクレサナは、水洗トイレと違い、おむつやウェットティッシュ、生理用品なども処理することが可能。また、使用する専用のフィルムライナーは、バクテリアバリア機能付きのため、医療現場で排出される感染性廃棄物(感染性疾患の患者の排泄物、使用済みおむつなど)にも対応。衛生的なことで、被災地やキャンピングカーだけでなく、介護現場や医療現場など、多様な場所での使用が可能だ。また、トイレの設置に必要なのは、使用後のフィルムライナーを熱圧着するためのDC12V電源のみ。電源を接続し、新品のフィルムライナーをセットすれば、すぐに使うことができる。

ちなみに、トイファクトリーでは、実際に、この新型トイレを搭載したトイレカーを開発し、能登半島地震の被災地である石川県珠洲市へ派遣。現地では、女性用トイレとして活躍しているという。また今後は、自社製作のキャンピングカーへ採用するのはもちろん、他メーカーや行政、一般ユーザー向けの販売も行う。トイレ本体には、丸型ベースとL型ベースの2タイプがあり、一般向け販売の価格(税込み)は26万4000円だ。

ホワイトハウス:スカイデッキ

一方、輸入車・自動車用品販売を手がけるホワイトハウスのキャンピングカー事業部「ホワイトハウスキャンパー」が展示したスカイデッキ。これは、前述のとおり、クルマのルーフ部に取り付けるポップアップルーフの新型だ。ポップアップルーフとは、停車中に上方へ展開することで、大人2名などの就寝が可能なベッドスペースを作り出せるシステムのこと。いわば、クルマの屋根に搭載するテントのようなものだ。

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