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運転本数復活や乗継改善「24年春新ダイヤ」の要点 京葉線「改悪」の一方で利便性向上した線も多数

東洋経済オンライン / 2024年3月29日 6時30分

これに対し改正後の川崎駅発の各駅停車は毎時02・11・20・32・41・50分発で、そこから尻手駅まで2分15秒かかり、尻手駅の時刻は毎時04・14・23・34・44・53分だ。関係者によると、川崎駅50分発に乗れば尻手駅には52分台には着くので、所定ダイヤ上は尻手駅53分発の浜川崎行きに15秒の連絡で間に合うが、尻手駅13分発の浜川崎行きに乗る場合、川崎駅11分発で行くと尻手駅到着の15秒前に浜川崎行きが行ってしまい40分待ちとなるケースもあるようだ。

最大7分短縮の中央線快速

中央線では、追い抜かれる列車(快速)の速達性が向上した。立川発5時45分〜6時45分の快速は、途中での待ち合わせ駅の変更で、立川―新宿間平均2分、最大7分短縮となった。京葉線では「各駅停車の時間短縮」のためという理由で、追い抜きを減らす目的で通勤快速をなくしたが、中央線は違う。ダイヤ改正によって速達列車が減便されたかといえば特急が1本減った程度で、特快はちゃんと残したうえでの時間短縮だ。

また、京葉線で行われた、ラッシュ時に2000人は乗っていたであろう通勤快速をなくして有料特急化する流れの草分け的存在であった中央線直通の成田エクスプレスがついに消えた。これは2010年春のダイヤ改正の際、夜の通勤快速1本を快速に変更し、もとの通勤快速と同時刻で走らせていたものだ。前述の新宿駅21時20分頃の通勤快速1本の復活はないが、通勤快速の運転間隔の偏りが是正され、これまで新宿駅21時台は05・11・37・49分発と6〜26分間隔だったのが、05・15・37・49分発と、10〜22分間隔になった。

千葉のダイヤは京葉線の改悪ばかりが話題になっているが、新宿と房総を結ぶ特急「新宿わかしお」「新宿さざなみ」も改悪だ。秋葉原からも錦糸町からも、筆者が見る限り自由席は1両につき7〜8人程度の乗降があったが、秋葉原は通過となった。これまで山手線の東側から利用していた人は秋葉原と錦糸町で計2回、階段経由の乗換になる。

一方で船橋では、朝の便では1両につき1人ずつしか乗車がないケースも多いものの停車を継続している。客が減るのはこのような停車駅設定のためではないか。京葉線の特急も通勤快速利用者の半数が降りていた新木場は通過で、停車駅設定のセンスがいいとは思えない。

北陸新幹線延伸の「並行在来線」は?

東海道新幹線に注目が集まりがちなJR東海だが、今回のダイヤ改正では在来線が大きく変わった。日中の中央西線は快速も名古屋―高蔵寺間を各駅停車化(停車駅2駅増)して「区間快速」にしたが、最高速度を時速110kmから130kmに向上することで所要時間の増加を吸収。高蔵寺から先の郊外区間は従来通り快速運転だ。通勤時間帯の快速をやめて速度も向上しない京葉線とは対照的だ。

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