1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「味噌汁が臭くて飲めない」子供の食生活が危機的 世界に誇る健康スープなのに…どう思います?

東洋経済オンライン / 2024年3月31日 12時20分

和食が減って家庭で味噌汁が作られなくなった、塩分が強いとして嫌われる傾向にあるなど、味噌が子どもに好かれない原因はいろいろあると思います。

今どき、味噌汁を出さなくても、インスタントのコーンポタージュやワカメスープなど、便利で手軽な汁物がいろいろあります。

手間のかかる味噌汁はますます嫌われがちです。飲んでもインスタント、フリーズドライの味噌汁です。

でも、私は子どもたちに、いい味噌を使った手作りの味噌汁を飲んでほしいのです。

「和食という、日本が世界に誇る食文化を子どもたちに伝えていかなければならない」という強い思いが私にはあり、味噌汁こそ「和食の要」「食育の要」だと考えているからです。

「『カップ麺の牛乳戻し』子どもの食生活が危機的だ」でも述べたことですが、子どもの舌を作るのは親の責任です。

そのためにも天然だしでとった味噌汁をぜひとも食卓に出してほしいのです。

食育講座で「味噌が臭い」と嫌がる子どもに対して、とっておきの「秘策」があります。

炊きたてのご飯でおにぎりを作って、私が15年かけて開発した「安部ごはん」の「魔法の調味料」のひとつ「甘みそ」を薄く塗って、焼いて食べさせるのです。

「甘みそおにぎり」は、みんな「わー!」といって、飛びついて食べます。

「味噌が臭い、食べられない」と言っていた子どもも、一緒になって、大喜びでパクついてくれます。

いろいろな料理に使える万能調味料でもある「甘みそ」は誰もが好む味だし、焼くことで味噌臭さが薄まるからだと思います。

こうやって「おいしさ」を一度体験すると、もう味噌に対して抵抗感がなくなります。

2回目に食育講座を開催するときには、みんな味噌汁が飲めるようになります。

どれだけコーンポタージュで育ったといっても、やっぱり日本人なのです。

「医者に金を払うよりも、味噌屋に払え」江戸の格言

拙著『食品の裏側』では、「加工食品の実態」と「一般の日本の和食の素晴らしさ」を詳しく解説しましたが、本来、味噌はすばらしい健康食品です。たんぱく質、糖質、脂質の3大栄養その他にビタミン、ミネラルも豊富に含まれています。

「医者に金を払うよりも、味噌屋に払え」「味噌の医者殺し」、これは江戸時代の格言です。

近年は「育菌」ということが注目されています。これは「善玉菌」を元気にして増やしてくれる食品を積極的に摂取することを言うそうです。

この善玉菌を元気にして増やす食品の代表格が「食物繊維」です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください