たらスパの爆食で高校生を襲ったまさかの"激痛" 近所の医者が彼に下した「意外な病気」の正体
東洋経済オンライン / 2024年3月31日 11時50分
出版社に勤務する33歳の男性は、高校1年生のときに発症した「まさかの病気」がきっかけとなり、今でも、「たらこスパゲッティ」が苦手だ。もともとは大好物だったたらスパ。男性の食の嗜好を変えてしまったできごととは――。
男性の名前を鈴木雄一さん(仮名)としよう。
【写真】高校生を襲った激痛の原因となった「たらこスパゲティ」
それは鈴木さんが高校1年のときのことだった。関西地方の中高一貫校に通っていた鈴木さん、中学時代は野球部に所属、3年生で引退したが、その反動で10キロ太ってしまったという。
部活をやめたら10キロ太った
「見ての通り、私は162センチで48キロと細身。野球部時代もこんな体型だったんです」
ところが、野球部を引退して3カ月ほど経つと、体重が増えて58キロに。ぽっちゃりとした見た目になった。
「部活をやめても同じくらいの量の食事を取っていたたからでしょうね。その状態で高校に上がり、『ちょっとまずいかな』と思っていた矢先、父親から太ったことをいじられ、腹が立ったんです」
「絶対に元の体型に戻ってやる!」。そう固く決意し、帰宅後にランニングを始めた。
最初は1日3~4キロのペースで。当時、飼っていた愛犬を連れて、一緒に走った。野球部時代もランニングが日課だったため、走ることには慣れていた。「むしろ、野球部時代と違い、自分のペースで走れるのが楽しくて、次第にランナーズハイになっていった」と言う。
大雨の日以外はほぼ毎日走り、気がついたら1日10~15キロ走っていた。過酷なランニングについていけず、その頃には愛犬も嫌悪感を示すようになっていた。
「最初は、私が誘うと尻尾をふって『ウキウキ♪』でついてきたのですが、次第に私が走る準備をすると、逃げるようになりました」
ここまで走りこんでいるので、体重はあっという間、2カ月ほどで元に戻った。しかし、体重が落ちても走ることはやめられない。鈴木さんはますますランニングに邁進する。
半年後、ひざに違和感が
ランニングを開始して半年後。右ひざに違和感と痛みが出始める。だが、これも「走りすぎだろう」ぐらいで、深く考えなかった。
近所の整形外科に行ったのも、「走れなくなると困るから、念のため、診察をしてもらっておくか」くらいの気持ちだった。実際、レントゲン写真では異常はなく、診察した医師も鈴木さんの話を聞いて、「ちょっと走りすぎだよね」。
湿布薬とサポーターを処方され、しばらく安静にするように言われた。
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