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実は日本独自、KFC「カーネルクリスピー」の秘話 「天ぷら」由来!ケンタの人気商品に潜む情熱とは?

東洋経済オンライン / 2024年4月1日 13時0分

日本に初上陸したのは、1970年のこと。大阪万博でテスト出店すると大反響を呼び、同年に1号店をオープンします。2月13日に発表した2024年3月期第3四半期決算短信によれば、現在1229店舗を展開しています。

「当社は『おいしさ、しあわせ創造』を企業理念に掲げ、安心安全な素材を、手づくり調理にこだわることで、出来たてのおいしさと、最高のホスピタリティを提供し続けてきました。老若男女問わずファンがいるため、商品開発では基本的に誰もがおいしいと思っていただけるような味付けを心掛けています」(関口さん)

「天ぷら」から着想 専用の調理器具も

カーネルクリスピーが登場したのは、1998年のことでした。

もともと、1996年に前身となる“骨あり”の商品「爆〈バオ〉」を期間限定商品として展開していましたが、和風の味付けが好評を呼び、より食べやすい骨のない現在の形へと改良して、発売したそうです。

現在は夕方やディナータイムの「単品買い」や「ついで買い」が多く、メニュー全体のうち、1割程度のシェアを占めているとのこと。

「衣が特徴的で、見た目を評価いただくことが多くあります」と関口さん。衣がとがったような独特の見た目は、天ぷらから着想しているそうです。

店舗では、天ぷらさながらにカーネルクリスピー専用の粉に水を混ぜた「バッター液」を肉に付け、1本ずつフライヤーに入れて調理しています。衣の形は、カーネルクリスピー専用の調理器具を使って揚げることで、成形しているそうです。

衣には並々ならぬ情熱を注ぎこんでおり、1998年の登場以来7回もの改良を重ねているそう。直近では2022年に、より軽い食感を目指してリニューアルしました。

「衣をかんだときのザクザクした食感、しっかりとした硬さがありつつも口の中で崩れていくような崩壊感のある軽い食感を追求しました。また、従来以上に見た目のゴツゴツ感を高めたいと思い、原材料の配合は50回以上の試作を行いました」(関口さん)

海外ケンタには「ストリップ」なる商品が

実は海外のケンタッキーには、カーネルクリスピーと似た「ストリップ」というメニューがあります。

海外にも、日本の天ぷらをベースにしたカーネルクリスピーを展開すればヒットするのでは? と思うところですが、調理方法が独特であることから、なかなか海外では提供が難しく、広がっていないそうです。

また、意外なところではカーネルクリスピーを使った「天丼」を2011年頃から一部店舗で販売しているそうです。その名も「ケンタ丼」。現在、通常のケンタッキー店舗では販売していませんが、スタジアムなどの特殊な店舗では提供しているところもあるとのこと。

ケンタッキーでは、昨今「エブリデイブランド」としてさまざまな商品を展開し、顧客接点を増やす取り組みをしています。例えば、バーガー関連商品もその一つです。

今後、「ケンタ丼」のようなご飯メニューが復活したり、登場したりすれば、もっと生活に根差したブランドへと進化を遂げていくかもしれません。

鬼頭 勇大:フリーライター・編集者

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