ハイエースの珍しいキャブコン仕様が愛される訳 ファンルーチェ・セレンゲティ525最新モデル
東洋経済オンライン / 2024年4月1日 12時0分
ボディサイズは、全長5245mm×全幅2100mm×全高2870mm。ベースとなるノーマル車が全長4840mm×全幅1880mm×全高2105mmなので、全体的に大柄なボディに変更されている。とくに一際目立つのが、コクピット上方へせり出した部分。これは、内部にバンクベッドと呼ばれる就寝スペースが設置され、キャブコンの多くに採用されているもの。この部分を見るだけでも、このモデルがバンコン仕様のハイエースとは一線を画すことがわかる。ほかにも、オリジナルのエントランスドアやリアに設置したラゲッジ用ドアなど、本格的キャンピングカーらしい装備が満載だ。
また、外装の架装部分には、独自の「鋼製スペースフレーム入り多層高断熱FRPシェル」を採用する。FRPボディ、合板、鋼製スペースフレーム、独立発泡断熱材などを組み合わせた内部構造を持つこのシェルは、高い断熱性や防音効果を持つことが特徴だ。会場の担当者いわく、「一般的なバンコンと比べ、夏場の室内温度は13℃程度も低くなる」とのこと。とくに近年の夏は猛暑が続く傾向にあるが、この独自シェルやアクリル2重窓、標準装備のルームエアコンなどとのマッチングにより、快適なクルマ旅や車中泊を楽しむことができるという。
加えて、このモデルでは、トヨタの予防安全技術「トヨタセーフティセンス」も搭載。前方の車両や歩行者をミリ波レーダーと単眼カメラで検知し、衝突被害軽減ブレーキなどを作動させる「プリクラッシュセーフティ」はじめ、数々の安全運転支援システムも備えている。
車中泊仕様とは一線を画す、充実した内装が魅力
一方の室内。車体の助手席側すぐ後方にあるエントランスから入ると、テーブルと対面式ソファを備えた明るい雰囲気のリビングが目に飛び込む。壁には木目調の化粧ボード、天井にはファブリックを施し、床面はクッションフロア仕上げとなっている。走行中の着座シートになるソファは、運転席のすぐ後ろが後向きに座る2列目シート、後方側は前向きに座る3列目シートの役割だ。2列目・3列目ともに2名乗車で、計4名の着座ができる。ほかにも、エントランス右横に1名用の横向きベンチシートもあり、運転席と助手席を合わせると乗車定員は計7名となる。
室内左側にはキッチンもあり、脱着式のカセットガスコンロやガラス蓋(ふた)付きシンクを備える。シンクにある蛇口は、スイッチを押すと40Lの給水タンク(ポリタンク2個)から電動ポンプで給水するタイプだ。また、キッチン用家具には容量65Lの車載用冷凍冷蔵庫も搭載。上部には収納棚やオプションの電子レンジも備えるなど、旅先での調理などに十分対応する装備を持つ。
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