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私もあなたも実は「スライサー」かもしれない 一緒にいると「モヤモヤ」その理由を考えてみた

東洋経済オンライン / 2024年4月3日 7時20分

なぜ、スライサーはこのような行動をとってしまうのかを考えてみました。

テイカーの場合、行動は「自分の利益優先、自分が得したい」が動機です。

一方、スライサーは「得したい」というより、できるだけ「損したくない」が動機なのだと思います。本音では、自分が持っている時間、お金、気持ちは、すべて出したくない。

でも、世の中、そんなに都合よくいきませんよね。

だから「今日は頑張って予定をつけたのだから、数分の遅刻は許してほしい」「お金を出し合って食事するなら、自分が好きなものは譲りたくない」「とりあえず役割は引き受けるけれど、ほかの人がやってくれるならお願いしたい」となるのではないでしょうか。

その行動の背景にある心理は、「だって、私、損したくないんだもん」。

こういう人いますよね?

実は、世の中には圧倒的にテイカーよりスライサーが多いはずです。

友人関係がコロコロ変わる人は要注意

他人の時間やお金、好意を奪っていくスライサーの中でも、さらに要注意なパターンがあります。

それは、どのような場面でも、スライサー気質を発揮してしまう人。言ってみれば「全方位型のスライサー」です。

普通は、待ち合わせに遅刻されるのは嫌だけれど、食にはあまり欲がないから、相手がたくさん食べるのは気にならない、など、嫌に感じるポイントには程度の差があります。

しかし「全方位型のスライサー」は時間もお金も、気持ちも全部「損したくない」。

本人は息を吸って吐くように「損したくない」が染み付いている分、スライサーとしての“知恵”にも長けています。自分が損しないよう、黙って譲ってくれる優しい人や、文句を言わない人を選んで付き合っています。

一方、大抵の人はスライサーの搾取に気づくと次第に距離をとります。

だから「あの人、悪い人ではないんだけれど、友達がしょっちゅう入れ替わっている」。横で見ていてそう感じるような、深い人間関係を保てない人がいるならば、その人はひょっとするとスライサーかもしれません。

やっかいなのは、「ちょっとくらいの遅刻」「ちょっとくらいのお得」は指摘しにくいこと。むしろ、指摘する側がセコく見えてしまう。

はっきりモヤモヤしていることを言いにくい点では、あからさまに失礼なテイカーより付き合うのが難しいかもしれません。

また、スライサーの言動は、周囲にわからないぐらい、さりげなく人の時間や好意をかすめ取っていきます。

だから、その人と距離を取ろうとする自分が「ひょっとして冷たい人間なのでは?」と罪悪感を持ってしまうことも。

あなたがスライスされて嫌なものは?

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