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仕事できる人が知る「数字の使い方」真似したい3選 元ソフトバンクのマーケターが孫正義から学んだこと

東洋経済オンライン / 2024年4月4日 15時0分

簡単なリサーチで、「いい」「どちらでもない」「悪い」というざっくりした評価が知りたい場合があると思います。その場合、その三択のどれかを選んでもらうような形で尋ねるのは厳禁です。 

こうした場合には、「とてもいい、いい、どちらでもない、悪い、とても悪い」のような5段階評価で聞かないと、狙い通りの調査を行うことができないからです。なぜ、こうしたテクニカルな注意が必要なのか。それは、日本人の特性として、両極のカテゴリーを選ぶ人が少ないためです。

例えば、「いい」「どちらでもない」「悪い」の三択で尋ねた場合、「ちょっといいかも」という人は、「どちらでもない」を選びがちです。あるいは、「ちょっとイヤだな」という人もまた、「どちらでもない」を選ぶことになります。

そうすると、「どちらでもない」には、「本当にどちらでもない」と「ちょっといいかも」と「ちょっとイヤだな」が混在することになってしまいます。これでは、調査結果への信頼が置けませんね。信頼できる数値を導き出すためには、どう調査するかが重要なのです。

1つの見落としが大きな失敗につながる

③ たった1つの「適当な数字」で、他の全部の数字が台無しになることもある

孫さんに「数値でものを把握しないものは必ず衰退する」と言われ、その言葉を肝に銘じていた私ですが、そうわかっていながらも起こしてしまった失敗談をお話ししましょう。

社内起業が出始めたころ、私も実は、1つ社内で起業し、そしてその会社を潰してしまったことがあります。その会社が提供するのは、スポーツのコーチングをオンラインで提供するサービスでした。

利用者は、自分の練習の様子をスマホやタブレットで撮影し、アップする。それをプロの指導者が、映像に音声やペンを使って添削したり、手本となる動画を撮影して返信します。自由な時間にできる、遠隔でも質の高い指導が可能となる、画期的なサービスとしてローンチしました。

もちろん、ローンチ前には、想定される顧客に対する綿密な調査を実施。顧客は、生徒とコーチの両方です。まず生徒側のニーズは、アンケートを実施して吸い上げることができました。一方、難航したのがコーチ側のニーズです。

そもそもプロの指導者が少ないこともあって、なかなかニーズが読めませんでした。それで数少ないコーチの知り合いに相談したところ、その人が周囲のコーチ陣に聞いてくれることになりました。そこで得られた意見は、「自分の周りはみんな使うって言っていたよ」というものでした。

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