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「職業差別発言」川勝知事会見を心理分析家が解説 「自分は問題発言をしていない」と思っている表情とは?

東洋経済オンライン / 2024年4月4日 13時0分

知事は、訓示での発言の趣旨を「静岡県に奉仕する公僕として、しっかり勉強してください、体も鍛えてください、芸術を愛する人間になってください」であるとし、「歓迎、励ましの言葉であった」としています。

しかし、全体の流れ、文脈を追っても冒頭の発言は、差別発言と捉えられてもしかたないように思われますし、続く別の記者からも同様のことが指摘されます。この指摘に知事は一瞬眉が引き上げられる驚き表情や眉間にしわが寄る怒り表情を生じさせます。

驚きは自分の想定とは異なること、怒りは障害に対して生じます。知事は、「自分は問題発言をしていない」と本当に思っているのだと考えられます。ここに知事の価値観と一般人の価値観の相違が見られます。

続いて別の記者から問題とされる発言を再度問われ、

「毎日毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとか、ということと違ってですね、基本的に皆様方は頭脳、知性の高い方たちです」部分の「ということと違って」を「という職業と違って」という意味だと知事は答えます。

しかし、「こと」と「職業」を変えたとしても、農業や酪農に携わる方々との対比で語られている構造は同じであり、こうした方々が、「頭を使っていない、知性が低い」と捉えられかねない事態に変わりはないでしょう。

嫌悪微表情に生じた受け入れがたい指摘

県広報課に「農業・畜産に関わる人の知性が低いということですか」という声が多数寄せられているという指摘に、知事は鼻にしわを寄せ、嫌悪表情を生じさせます。

嫌悪は、不快に感じるモノ、拒否したいモノに対して生じる感情です。受け入れがたい指摘なのでしょう。実際、この表情の直後、この指摘を「読売新聞の報道のせいだと思っています」と言います。

この後、知事は「切りとりだ」、記者は「切りとりではない」としばし応酬が続くのですが、知事の表情に再度、嫌悪感情が生じます。自身の発言の真意が伝わらず、不快感を抱いているのだと考えられます。

最後に今後の対応を問われ、メディアの風潮を憂い、突然の辞任発言をし、会見を終えます。このとき、知事は軽く口角が引き上げられる幸福表情を見せます。「これで皆さん満足でしょう」という意味でしょうか。単なる社交としての笑顔でしょうか。真意はわかりません。知事の今後の言動を追うことにしましょう。

清水 建二:株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役

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