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「部下の話をよく聞く」上司が最後に口を開く理由 会議を活性化できるリーダーはどこが違うのか

東洋経済オンライン / 2024年4月6日 10時20分

投票には10人が参加した。強く支持するが6票、強く反対するが4票だ。

ではここから何をすればいいか? 上司が先に意見を述べるのではなく、異端児の意見に耳を傾けるのだ。

少数派のほうのグループ、この場合は発表に反対票を投じた4人から、まずは話を聞こう。多数派が話したあとでは、少数派は意見を言いづらくなるからだ。

グループで話し合うときに、まず異端児の意見を歓迎し、みなで耳を傾けることが習慣づくと、心理的安全性が十分に確保される。

そういう環境ができたなら、みながいる前で直接、「1票だけになった人の意見を聞かせてもらえますか?」と問いかけられるだろう。

少数派が多数派に比べて極端に少ないということもある。たとえば10人中に1人か2人だけという状況になると、少数派はもう意見を言えなくなる恐れがある。

そんなときは、チーム全体に向けて次のような尋ね方をするといい。

◆「こういう票が入った背景には何があると考えられる?」

◆「この票が正しいと思える根拠は何か、みんなで考えてみよう」

◆「なぜこの票が入ったと思う?」

◆「この票を入れた人に見えていて、ほかの人に見えていないことは何だろう?」

こういう尋ね方をすれば、票と票を入れた人は切り離され、全員で違う視点から考えることになるし、このアプローチをとれば、自分が正しいという驕りを防止できる。

自分の考えを押しつけず、周囲の考えに関心を持とう

会議の場に、自分とは違うものの見方をする人がいるとわかったら、次に必要となるのは「関心を示す」ことだ。

その人に見えていて自分には見えていないものや、自分とは違う考えに対して関心を持つようにしよう。

産業革命期に人々の身体に組み込まれたのは、自分の立場を守るという反応だった。時と場合によってはそれをする必要があるが、リーダーの思考心理としては、立場を守ることよりも、好奇心が優位に立つべきだ。

リーダーとして、自分の考えを押しつけず関心を示すという姿勢には、自分の発言は後回しにすることも含まれる。

会社であれば、社員は立場が上の人と意見を合わせようとするものなので、社内での立場が高い人ほど、この姿勢を忘れてはならない。

最後に口を開くのは、リーダーの威厳を証明するためではない。ほかの人々に自由に発言させるためである。

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