婚活連敗の彼が「年収1300万円女性」の心掴んだ技 「何言っているかわからない」と振られていたが
東洋経済オンライン / 2024年4月20日 11時40分
仕事で疲れているので、いちいち「どこがいい? どこがいい?」と聞かれるのは面倒。好みをだいたい把握してくれてコンシェルジュのように候補を出してくれたら、そこから選ぶだけでいいので心地いい。
直也さんはかなりの量の情報を送ってくるそうで、女性によっては「こんなに送ってくるなんて迷惑、気持ち悪い」ということもありえますが、里穂さんは気にならない。逆にありがたいと感謝するのです。
直也さん自身が言うには、「ウザいゴリ押しか、波長が合うかは紙一重」だそう。彼はウザいゴリ押しにならないように、相手の顔色を見るようになっていました。素直な性格が功を奏したのでしょう。
転勤の多い彼女「僕が支える側になります」
さらに、直也さんは褒め上手でもあります。褒めるといっても「目が大きいですね」といった身体的なことはNG。その人の生き方について褒める。例えば「昨日残業だったんだ」と言えば、「遅くまでたいへんですね、お疲れさま」と返す。「こんな人がいて困った」と愚痴ったら、「そういうこともありますよね。気持ちわかります。がんばれ」と同意して励ます。
まるで兄のような包容力でいい気分にさせるんです。昨今は男女とも「受験勉強さえしてれば何もしなくていい」と甘やかされて育った人が多いので、直也さんのように、兄のように女性に接することができる人はなかなかいません。
そして、直也さんは自分が里穂さんより500万円ほど年収が低いということをよくわかっています。「里穂さんと結婚したら、僕は里穂さんを支える側にならなければ夫婦生活はうまくいかない」とわかっている。
里穂さんを紹介する際、「彼女はたびたび転勤があります。全国どこに行くかわかりません。それでもいいですか」と説明したときも、「これだけ年収があるということは能力が高く、彼女でなければできない仕事があるということ。転勤があってもやむをえない。僕がついていきます。僕はリモートワークを中心にして出社の必要があれば僕が動きます」という。
もっとも直也さん自身、年収700万〜800万円もあるので、経済的に里穂さんに頼るわけではありません。
「結婚=子どもをもつこと」ではないと理解
一方で、里穂さんは妊娠が難しくなる年齢に差し掛かっていることに引け目を感じていました。アラフォー男性で子どもを望む方は往々にして「女性は35歳までがいい」と言う人が多い。実際、直也さんも婚活を始めたばかりのときはそうでした。
しかし、婚活を通じてさまざまな女性に会うなかで、「年齢で人を決めるなんて無意味だ、結婚=子どもをもつことではないんだ」と気づき、里穂さんの人間性に向き合うことができました。互いに人生において大切な人ならば、子どもがいなくてもいい、2人の生活もうまくいくと思えたのです。
とにかく「子ども、子ども」と、若い女性を求める40代、50代男性は多いのですが、みなさん婚活は難航しています。世の中の男性には、もう少し視野を広く持ち、互いに尊敬し合うことができる「尊敬婚」をめざしてほしいですね。直也さんの婚活には学ぶべきところがたくさんあると思います。
植草 美幸:恋愛・婚活アドバイザー、結婚相談所マリーミー代表
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