「資格試験に落ちる人」のヤバいノートの取り方 学習で重要なのは「テキストを育てる」こと
東洋経済オンライン / 2024年4月25日 19時0分
そもそも、覚えるべき内容はすべてテキストにまとめられています。
ですから、改めてまとめの資料を作る意味はまったくありません。
繰り返してテキストを読んでいると、最初は重要だと思わなかった部分の重要性に気づくこともありますし、逆に重要そうに見える部分があまり出題されないということに気づくこともあります。
最初にきれいなノートを作って、それをもとに勉強していると、結局は情報の過不足が生じることになり、非効率です。
効率を追求するなら、ノートは作成せず、インプットはテキストに一元化することが望ましいのです。
このように、きれいなノートを作っても、知識を網羅的に得るためには、結局テキストを読むことになります。
ノートを作る過程の意味は乏しいので、勉強方法としてはおすすめできません。
勉強の目的は知識を得ることであり、きれいなノートを作成することではないからです。
意味が乏しいことに時間をかけていると、非効率になり、結果が出なくなります。
■ノートではなく、テキストを育てる
効率的な教材の管理方法は、「テキストを育てる」ことにあります。
具体的に説明すると、やるべきなのはテキストの重要な部分と重要でない部分を分け、読みやすいようにすることです。
合格しようと思えば、テキストは何度も何度も読むことになります。
当然、薄いほうが効率的です。
問題集や過去問を繰り返すうちに、出題頻度が高い論点と、そうでない論点がわかるようになります。
たとえば、公認会計士試験の試験範囲には、経理作業を行うにあたって必要な帳簿を作成する手続きなどをまとめた「帳簿組織」という論点があります。
この部分について、近年の出題は少ないようで、今後の重要性も高くないでしょう。
現代の経理実務は、パソコンで行うことが当たり前であり、手書きの帳簿を作っている会社は少ないです。
とくに、新規開業する人が、手書きで経理作業をしたいとはほぼ思わないでしょう。
試験で問うことの意味も薄いと判断できます。
とはいえ、テキストには帳簿組織についてもある程度の記述があるので、同じ時間を使っていれば、時間の浪費になる可能性が高いです。
出題可能性の低い部分については、かける時間を短くしていくべきです。
一方で、過去問を解いていると、毎年のように出ている論点があることに気づきます。
そのような論点を見つけたら、該当部分に線を引くなど、わかりやすいようにして、次回読んだ際に重要なことがわかるようにしましょう。
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