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大学受験では使わない「中学受験算数」の問題点 それは本当に小学生がやるべき勉強なのか?

東洋経済オンライン / 2024年4月26日 13時20分

中学受験組で大学受験に苦労する人には、英語の勉強をおろそかにしたという共通点があります。これは中学受験組の最大の弱点と言っても過言ではないでしょう。

中学受験では英語が受験科目にないため、中学受験に専念するためには英語を勉強する余裕がなくなります。幼少期から英会話教室に通っていたような家庭でも、中学受験対策を理由に教室を諦め、中学受験対策塾にシフトするようになると聞きます。

語学習得のためには幼少期からその言語に触れておくのがいいのは定説ですが、中学受験に挑むために英語の勉強をストップする家庭も少なくありません(ただ、近年は中学入試でも英語を導入するところも出てきています)。

また高校受験では英語が受験科目になるため、高校受験対策を経験した人はその段階で英語力が強化されますが、中学受験組は高校受験を経験しないため、英語の対策がどうしてもおろそかになりがちです。

優秀な中高一貫校に入った人より、そこそこの公立高校に入った人の方が英語力が高いという話もよく聞きますが、たしかに高校受験を突破するために本気で英語を勉強する経験は英語力向上に大きな影響を与えるでしょう。

ちなみに開成高校や筑波大附属駒場高校、日比谷高校といった最難関クラスの学校に合格する高校受験組の英語力は、すでに英検2級〜準1級クラスであり、日東駒専(にっとうこません/日本、東洋、駒沢、専修大学)〜GMARCH(ジーマーチ/学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)の大学受験生並の英語力を身につけているとも言われています。中学卒業時点でこれだけの下地があれば、3年後の大学受験ではかなり有利に働くでしょう。

大学受験で敗北する最難関中学生徒の「深海魚」

ということで、中学受験のために小学生の間に英語を学習せず、その後も受験としての英語学習をおろそかにしてしまった中高一貫の生徒は、大学受験で重要科目となる英語に苦しめられることになります。

実際、御三家や筑駒、灘といった最難関中学の生徒の下位1割は、GMARCHや地方国公立も厳しい学力となっており(6年間勉強していないのだから当然ですが)、彼らは「深海魚」と呼ばれています。彼らは12歳時点では全国トップクラスの算数や国語の力があったので、その貯金で数学や国語はそこそこできることも多いのですが、やはり英語はどうにもなりません。

中学入試でも触れず、最重要受験科目である英語をサボり倒してきた彼らは、小学校時代に缶蹴りや鬼ごっこに明け暮れていた、公立のちょっとできる生徒たちに大学受験で敗北することになるのです。

大学受験やその後の語学を生かした就職などを見据えた場合、中学受験に充てる労力で英語を先取り学習したり、英会話スクールに通うなどした方が効率が良いのかもしれません。

じゅそうけん:学歴研究家

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