iPhoneをパスワード入力不要にする「設定方法」 低リスクで複数人で「パスキー」共有も可能
東洋経済オンライン / 2024年4月26日 13時10分
サイトやアプリごとにIDやパスワードを設定し、それを管理するのは非常に面倒。数が増えてくると結局は覚えきれなくなるため、iPhoneのパスワード記憶機能に頼らざるをえなくなる。また、2段階認証などを導入していない場合、IDとパスワードが漏れただけでログインされてしまうリスクもある。このような問題に対応するため生まれたのが、「パスキー」という仕組みだ。iPhoneも、iOS 16からこれに対応。iOS 17では、機能がさらに進化している。パスキーを利用したサイトやアプリで設定すれば、パスワードの入力が不要になる。
【画像】パスキーを設定すると、Face IDだけでログインできるようになる
ユーザー自身が作成するパスワードの代わりに、端末内部に認証のための鍵を保存しておき、Face IDやTouch IDなどの生体認証でそれを取り出すというのが、パスキーの基本的な仕組み。そもそもパスワードを使っていないため、第三者が不正にログインしようとしても入力ができず、安全性も高まる。機種変更時も、パスキーはiCloud経由で新しい端末に移り、簡単にログインが可能だ。
対応しているサイトはまだ少ないものの、大手ではグーグルやAmazon、メルカリ、Yahoo!JAPAN、ドコモ、KDDIなどで利用可能。また、パソコンでApple IDを使って他のサービスにログインする際などにも、パスキーを利用できる。利便性を高めつつセキュリティを強化できるため、導入しているサイトやアプリでは積極的に活用したい。ここでは、その設定方法や活用の仕方を解説していきたい。
Face ID、Touch IDを登録するだけ
パスキーは、IDやパスワードの代わりに端末内などに暗号化して保存された秘密鍵を使い、サイト上の公開鍵と一致させることで認証を行う。ID、パスワードと違い、他人がその認証情報を使うことができないため、安全性が高い。なりすましサイトに間違ってIDやパスワードの情報を送ってしまう心配もなくなる。IDやパスワードを覚えなくて済み、顔認証や指紋認証だけでログインできるので、ユーザーにとっても便利な仕組みと言えそうだ。
iPhoneも、iOS 16でパスキーに対応し、端末内に鍵を保存できるようになった。利用するには、iPhone側で「iCloudキーチェーン」とApple IDの「2ファクタ認証」を有効にしておく必要がある。事前設定は基本的にこれだけ。パスキー自体の作成は、対応しているサイトやアプリから行うことになる。ここでは、対応しているサイトの1つとしてYahoo!JAPANを例に挙げておきたい。
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