「東大→東大院」高学歴アイドル悩む"肩書の葛藤" 「言いたくなかった…」"東大卒"雲丹うにの半生
東洋経済オンライン / 2024年4月29日 7時31分
それでもなぜ、就職活動を“せざるをえなかった”のか。
たどってみると、その流れと心中はやや複雑だった。
「母はいつ私を認めてくれるのか」とポツリ
東大院修了を半年後に控えた、2021年夏だ。
一人娘の将来を案じたのか、雲丹の実家では「史上初の家族会議」が開かれ、母が「あんた、就職どうするの?」とつぶやいた。
厳しい両親のもとでは、アイドルとしての活動は「内緒」にするしかなかった。家族会議の空気は重く、返す言葉もない。
当時は結局、観念して「いったん就職して、行方をくらまそう」と決意したという。
しかしいざ、就職活動をしようにも「秋採用」を狙うしかなく、候補となる企業数は多くない。
そこで「東大卒、東大院卒の肩書が重宝されそうな有名企業」にしぼって「3社」だけエントリーした結果、大手銀行の内定を得た。
2022年1月には「Mirror,Mirror」がステージでお披露目されて、3月には東大院を修了。4〜7月までは、銀行員とアイドルを“兼業”した。
その後、銀行を退職直前に「ギリギリもらったボーナス」も使い、願いどおりの一人暮らしを叶えて、親元を離れた。
ただ、地上波のテレビ番組にも出演する現在となっては、両親にアイドルの活動が“バレて”いないのかは気になる。
尋ねると、父は「応援」しているそう。
実は、銀行を退職した当時、雲丹の父は「もっといい生き方があるはずだ。東大へ行ったんだし」と難色を示していた。
しかし、たまたまテレビで雲丹の活躍を見た父の同僚が、父をライブに誘ってくれたのをきっかけに、今では活動を温かく見守ってくれるようになった。
ただ、「母は応援してくれているのかな……」とつぶやく。加えて「連絡を取っていないし、私の活動を見ているかも知らない」と吐露。
実家で暮らしていた当時、現在の真っ白な髪色にして「『ご近所さんに顔見せできない見た目』にするのはやめなさい」と諭されて以降、会話をした記憶は「ない」という。
母は今、何を思っているのか。察するしかできないが、雲丹は「いつになれば、私を認めてくれるのか」とポツリ。
それでも、育ててくれた感謝は心の中にずっとある。
母も応援してくれていると信じて、現在は、地上波のテレビ番組でソロタレントとしても活躍するほど、活動は順調だ。
背景には「東大卒」「東大院修了」という、誰もがうらやむ肩書があるのも明らか。
しかし、雲丹自身はプロのアイドルとして、ステージに立ちはじめてからしばらくは、肩書を誇示していなかった。
「学歴は努力の結果」と悟って前面に
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