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ECビジネスで成功する人・失敗する人の決定的差 「コンビニやDS」で手に入らないモノに商機あり

東洋経済オンライン / 2024年4月30日 16時0分

集客のためにはさまざまな施策がありますが、取り組みやすいのはSNS広告です。FacebookやX、Instagram、TikTokの広告を活用して認知を図り、コスト管理を最適化していくことが必要になります。

ただ、近年では、広告を使ってお客様に知っていただくことと同時に、一度サイトに来ていただいた方ににファンになってもらうことが大切になっています。

これだけ消費があふれている時代に、自分たちの商品にたどり着いてもらうチャンスは限られています。CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)やLTVというように、1回買ってくださったお客様を逃がさず、しっかりと自分たちの良いところを感じていただき、長く使っていただくことが必要です。

直接的に商品を売ることを優先してしまうと、広告やサイト上の訴求がどうしても押しの強いものになってしまったり、脚色してしまったりすることもあります。そのメッセージに違和感があれば、お客様が離脱する可能性が高くなります。

お客様を育てていくための施策には時間がかかりますが、継続的な成長のためには欠かせません。特にこれからの時代はその傾向が強くなります。

世の中には、同じようなものがあふれています。たとえばボディーソープを買おうと思えば、どれを選んでいいのかわからないくらい、たくさんの商品があります。よりきれいになるもの、いい香りのするものを選ぼうと思いますが、機能面ではそんなに大きな差はありません。

ECでモノを売るためにすべきこと

そうした中で世の中で求められるのは、機能的価値から情緒的価値に移行しています。

その商品を消費することで、どんな気持ちになれるのか。それがほかの商品では得られない価値になります。消費者はみな、コンビニやドラッグストアに行っても買えない、あるいは買わないものを探しているのです。

では、何が情緒的価値を生み出すのかといえば、その企業や商品だけが持つ世界観です。ボディーソープであれば、忙しい日常の中で、少しほっとできる時間を過ごすためのものだと打ち出す。それをビジュアルや言葉で表現することで、消費者の共感を引き出します。

最低限、「なぜそれをつくっているのか?」「どんな想いでつくっているのか?」といった部分は伝えるべきです。

加えて、「どんな人がやっているか?」という部分も大切です。

一時期から農家の方の顔写真が載ったパッケージの野菜などが売られるようになりました。生産者の顔が見えることで安心と共感が生まれる効果があり、これはECでも同様です。

企業が消費者にダイレクトに商品を売る意味は、ブランド独自の世界観や価値を伝えることにあると思います。ECモールでは、自社の思うように商品の魅力や世界観を表現することはできません。小売店であっても、商品の陳列場所や見せ方をメーカーが強制的に指定することはできません。

それが自社ECであれば、思うようにデザインできる。これからは、自社ECを通してブランドの「世界観」を消費者に伝えることが、ファン獲得へとつながっていくでしょう。

荻原 猛:株式会社ロケットスター代表取締役社長CEO

北川 共史:ソウルドアウト株式会社 専務取締役 COO

真野 勉:株式会社SUPER STUDIO 取締役 CRO

山口 拓己:株式会社PR TIMES代表取締役社長

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