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ディズニー「1泊30万円以上」超高級ホテルの衝撃 ブルガリホテルやアマンに並ぶ強気の宿泊料

東洋経済オンライン / 2024年5月4日 7時0分

グランドシャトーのもう1つの大きな特徴がレストラン「ラ・リベリュール」だ。本格的なフランス料理を提供するレストランは東京ディズニーリゾート内にあるディズニーホテルでは初となる。レストランを利用できるのは、当面の間グランドシャトーの宿泊客に限られる。

最も高いディナーコースは2万3000円となっており、アミューズ、前菜、魚料理、肉料理、デザートを楽しむことができる。また、同コースを頼むと、キャラクターグリーティング専用の部屋でミッキーマウスと写真撮影をすることができる。

高級棟のグランドシャトーに比べると、通常棟といえるのが「ファンタジーシャトー」。こちらは419の客室を有している。通常棟とはいえ宿泊料金は、ほかのディズニーホテルと同程度の1泊6万3500円からだ。

ファンタジーシャトーの「スーペリア・アルコーヴルーム」は41平米。十分にくつろげる広さだ。「ラプンツェル」や「バンビ」などのディズニーキャラクターをあしらった内装も楽しめる。壁のくぼみを利用したアルコーヴベッドが特徴だ。ソファとしても利用できそうだ。

先述したようにグランドシャトーは外資系のラグジュアリーホテルと匹敵する価格帯だ。そのような高価なホテルをなぜディズニーリゾートに開業するのか。その裏側には、ディズニーリゾートの運営会社であるオリエンタルランドが進めている経営戦略がある。

コロナ禍を経てオリエンタルランドは、「量から質」へと方針転換をしている。まず入園者数の上限を引き下げ、入園者を減らした。2023年度の入園者数は2751万人と、2018年度の3256万人から15%ほど減少している。

1人当たり売り上げの上昇を重視

一方で入園者1人当たりの売上高を引き上げる策を取った。チケット単価の値上げや、時間を指定してアトラクションを利用できるディズニー・プレミアアクセスの販売だ。これにより1人当たりの売上高は2023年度に1万6644円と、2018年の1万1815円から40%程度上昇した。

この単価上昇によって全体の売上高が底上げされ、2023年度は売上高、営業利益ともに過去最高を記録した。

量から質への転換を推し進めるうえで重要なのが、体験価値の提供だ。ファンタジースプリングスホテルはこれまでと異なる客室やサービスを提供することで、ホテルでも1人当たり売上高を引き上げようとしている。

ホテル事業の売上高は883億円と同社の15%程度を占めており、テーマパークに次ぐ主要事業だ。ファンタジースプリングスホテルの成否はホテル事業の成長戦略を左右することになるだろう。

星出 遼平:東洋経済 記者

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