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越谷レイクタウン、武蔵野線の「予想以上の実力」 意外に多いイオンレイクタウンへの鉄道利用

東洋経済オンライン / 2024年5月8日 7時30分

加えて「アウトレット棟の増床部分とkaze棟を結ぶ『アウトレットブリッジ』を新設することで、交差点を横断する歩行者数を抑え、歩行者保護と渋滞緩和の対策を行っている」という説明もあった。

鉄道との連携が目立つ

越谷レイクタウン駅は、イオンのためだけに作られた駅ではない。しかし近年のイオンモールでは、前出の幕張新都心に加えて、京都桂川や和歌山など、鉄道との連携が目立っていることも事実だ。

この点についても尋ねると「イオンモール施設への効果だけでなく、地域経済の活性化に資する取り組みと考え交通インフラを構築している」とのことで、「イオンモールのために駅を作るという考えはなく、官民問わず地域の事業者と協業して、地域の魅力を高めることが主旨」という回答が返ってきた。

商業施設として売り上げを伸ばすことはもちろん大切だが、イオンモールでは地域経済の活性化が同社施設の活性化につながるという考えで、鉄道との連携が目的ではなく、そのための手段の1つであるという考えが伝わってきた。

近年ショッピングモールの建設をめぐっては、周辺の交通渋滞が問題になることから、地元住民などから不満が出されることがある。こうした動きを踏まえて、地域活性化の中での施設の繁栄という方向を目指していることもあるだろう。

先月、有識者グループ「人口戦略会議」が公表した地方自治体の持続可能性分析レポートでは、「消滅可能性都市」に加えて「ブラックホール型自治体」という言葉を使い、過度な人口集中の弊害に言及していた。

今後も増える?「最寄り駅」の設置

もちろん一極集中は避けなければならないが、現状をもとに考えれば、人里離れた土地に大きな店舗を構えて、広範囲からマイカーで来てもらうというビジネスモデルは難しくなってきているとも言える。

とはいえ都市部への出店は、交通渋滞が社会問題化するという懸念もある。よって今後も、ショッピングモールの近くに駅を用意して、移動の分散を促すという事例が増えていくのではないかと見ている。

森口 将之:モビリティジャーナリスト

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