海外からも熱い視線「料理するくま」の癒やし効果 インスタフォロワー約40万人、レシピ本も人気
東洋経済オンライン / 2024年5月9日 11時40分
くまくんの腕が短いので、菜箸で遠くのモノを引き寄せるうち、「菜箸がバトンに見えてきてバトントワリングをしてみたり、娘より4歳下の息子が小さい頃に遊んでいたミニカーが1個残っていたので、ミニカーでモノを運ばせたりしています。どうしてもスムーズな動きを出しづらい部分で、見る人の関心をくまからそらせるためにミニカーを動かすときもあります」とママさんは説明する。
特に難易度が高い撮影を聞くと、「強いていえば、サンドイッチが難易度が低いぐらいで、全部大変です。ケチャップなど液体を入れる動作で、流れているようにコマ撮りで見せられるのはわれながら『匠の技』、と自画自賛しています」とママさん。特に人気が高い動画は、食材の変化も面白いスイーツ系だ。
なぜかドイツからの反応が熱い
フォロワーの中心は20~30代の女性で、幼い子どもに絵本を見せる感覚で観ている、といった人が多い。海外では日本に興味を持っている韓国や台湾、ドイツの人が目立つ。
何といっても多いのは、「くまがかわいい」、「くまの動きに癒やされる」といった声だ。「最近、つらいことがたくさんあったけれど、くまくんを見てちょっと元気が出ました」とコメントをくれる人も多い。
料理についてのコメントでは、「おいしそう」が断トツに多いが、他にも「ふだんは料理しませんが、くまくんの料理動画は見ます」「料理動画は最後まで見られないことが多いですが、くまくんは最後まで見ることができます」といった声がある。「料理をしなかった息子が、料理するようになりました」「くまくんを見ているうちに、めんどくさがらずに料理しようと思います」という人も。
詳しいレシピは投稿していないにもかかわらず、再現したという声も多く、写真をストーリーズにアップする人や、「作りました」とメッセージが来ることもある。もともとママさんは、「料理を作ってほしい」と願って始めたわけではなく、詳しいレシピを載せていないので、「あの情報だけでできたんや」と驚くという。
ママさん自身は、外食でおいしいモノに出会うと自宅で真似をして作ったりするのでその際に「やっぱり私は料理が好きだな」と思うそうだ。家族で料理するのはママさんだけなので、めんどくさくなれば総菜も買う。
雨で総菜を買いに行くことすら面倒な日は、しぶしぶあり合わせで作り始めるが、なぜかそういう日ほど、「2品3品4品と、あれも作れる、これも作れる、と勝手に体が動いて手が込んだ料理を作っているときもあります」。
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