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「食べてすぐ寝る」人は尿路結石に注意したい理由 コーヒー・紅茶も実はリスク、上手な摂り方とは

東洋経済オンライン / 2024年5月11日 11時30分

尿路結石は再発しやすく、腎臓の形などによって結石を作りやすい体質の人もいる。

例えば、腎臓から尿管への移行部が狭くなっている人、前立腺肥大症で尿が出にくい人などだ。また、特に男性の場合、祖父や父が尿路結石を経験しているとリスクが上がるといわれている。

「尿路結石は一度でも発症したことがある人は一生付き合っていく病気と考えて、結石を作りにくくする生活を意識したほうがいいでしょう。症状はなく、健康診断などの画像検査で腎臓に結石や石灰化があると指摘されたことがある人も同様です」と荒川医師。

尿路結石を機に生活を見直すことは、メタボに起因する、心筋梗塞や脳梗塞の予防にもつながる可能性があるという。

リスクが高い人は、これから紹介する点に気を付けたほうがいいそうだ。

尿路結石の約8割はシュウ酸とカルシウムが結合した「シュウ酸カルシウム結石」だ。

シュウ酸は食べもののアクの元になる成分なので、幅広い食品に含まれている。特に多く含まれているのが、紅茶、コーヒー、緑茶、ココア、ほうれんそう、たけのこ、さといも、さつまいも、ナッツ類などだ。

では、シュウ酸やカルシウムの摂取を控えれば尿路結石はできないのか。

荒川医師は「どちらも極端に大量摂取するのは控えたほうがいいですが、大事なのはシュウ酸とカルシウムのバランス」と言う。

「2つが均等に摂取された場合、腸の中でシュウ酸カルシウムの結晶ができます。腸管は尿道に比べて太いため、ここに結晶ができても問題はなく、便として排出されます。しかし、カルシウムが不足するとシュウ酸が腸から体内に再吸収され、尿中に排出されて、尿路結石となります」

そもそも日本人は食べものから摂取するカルシウムの量が少ない。

加えて、動物性脂肪の過剰摂取があると、さらにカルシウムが不足してしまう。というのも、動物性脂肪は腸内でカルシウムと結合しやすい性質があるため、動物性脂肪をたくさん摂ると結果的に、シュウ酸と結合できるカルシウムが不足してしまうのだ。

糖分や塩分の過剰摂取は、腸ではなく尿中のカルシウム濃度を高める。

また、尿酸も問題になる。

尿酸が増えると、尿酸結石ができやすくなるだけではなく、シュウ酸カルシウム結石もできやすくなる。尿酸は痛風の原因として知られているが、レバーなどの内臓類や動物性タンパク質に多く含まれるプリン体が分解されるときに生じる老廃物だ。

“食べてすぐに寝る”生活も結石を作りやすくしている。

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