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レゴがブロックだけで復活⇒快進撃を遂げた必然 ゲームIPとのコラボも「リアルとの連携」に重点

東洋経済オンライン / 2024年5月12日 10時20分

フォートナイトならではのサバイバル性などの特徴をしっかりと入れ込んだうえで、“没入感”にこだわった。初心者から熟練したプレイヤーまで、どんな人でも楽しめるような世界観を作りたいという思いがあった。

メタバースでは、人が相互に関わり合いながら、どう空間を広げていくかが重要だ。そのためには、クリエイター(ユーザー)に対してユニークなツールをどれだけ提供することができるかも重要だと思っている。

もともとフォートナイトはアップデートを続けているゲームで、新たなマップもどんどん出てくる。それだけメタバースが広がっていくので、没入感を作ることができる。

「没入感ある体験」で他ゲームと差別化

――オンラインの世界では競合も多いのでは?

いくつか差別化ポイントがあるが、その1つはまさにリアルとデジタルの橋渡しをすることで、非常に没入感のある体験を提供できるというところだ。

他のデジタルゲームは多くの場合、あくまでもデジタルの空間のみで存在する。どれだけ没入感があるかを考えると、レゴブロックに引けをとってしまうと思う。

さらに将来的には、フィジカルで組み立てたレゴブロックをデジタル(ゲームの世界)に持っていくことができるようにしたい。こういったところこそ、レゴブロックならではの強みではないか。

――デジタルの発展を経て、いま再び子どもたちの遊び場がリアルに戻ってきている印象もあります。

背景には、子どもがリアルとデジタルをシームレスに行き来して遊ぶことができるようになったことが1つある。そして、私たちがリアルとデジタルの世界を隔てなく過ごすことができているのは、デジタルというものを恐れることなく、さらに双方のエンゲージメントを増やすことができる機会があると認識できたからだ。

実際、消費者にとってよりよいリアルとデジタルの体験を提供できている。デジタルなレゴブロックとリアルなレゴブロックで何ができるかを考え、橋渡しを行い、没入感のある商品を展開できたことは大きい。リアル、デジタル両方で、この先もエンゲージメントをさらに高めることができるだろう。

デジタルとリアルはそれぞれユニークな体験だが、子どもたちは両方を1つの大きな体験ととらえていて、私たちもその流れにしっかりと乗ることができている。

リアルの領域でのイノベーションは最優先事項

――デジタルへ展開する中でも、レゴブロックならではの価値を意識しているということですね。

そういった視点は私たちにとって最優先事項というくらい重視している。要するに、どれだけリアルな世界でのポートフォリオをしっかりと展開できるか、リアルの領域でブロックにイノベーションを盛り込むことができるか、というところだ。

レゴブロックで遊ぶ、何かを作るという過程で得られる満足感、達成感、喜びは格別なもの。とくに子どもにとっては、リアルに作ることで問題解決の力や想像力も養われる。そしてまた、何か起きたときの“レジリエンス“の力も身につけられるのではないか。これは子どもたちの未来のためにも大事なことだ。

私たちは毎年だいたい400ほどの新商品を出し続けているが、必ず新たな機能や色展開、パーツ、デコレーションなどを付けることを重視している。イノベーション力を持ちながら、新たなカテゴリーやプラットフォームをこれからどう展開できるのか、常に考えていきたい。

武山 隼大:東洋経済 記者

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