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「M-1見てない」芸人の"まさかの告白"に抱く共感 COWCOWの多田「人の活躍が見られなくなった」

東洋経済オンライン / 2024年5月16日 16時0分

自分以外の誰かががんばる姿は大いに刺激になるが、「それに比べて自分は……」と落ち込むことだってある。思えばSNS全盛期の今、これほど人の活躍を目の当たりにする時代は、これまでなかった。

見たくないときは、情報をシャットアウトすればよい。そう気づかせてくれる「神回答」である。

【神回答ポイント】
自分の弱さを隠さないぶっちゃけ話は、聞く人の心をほぐす力がある。ちなみに私も、売れっ子によるSNSでの度重なる増刷報告は、目にしないように工夫している。

コンプレックスは開示すると気が楽になる

スラヴォイ・ジジェクは、スロベニア生まれの哲学者。ラカン派精神分析とヘーゲル哲学を軸にしながら、政治経済だけではなく、文学や映画をも縦横無尽に論じている。

歯に衣着せぬ物言いで時事を斬り、「現代思想界の鬼才」ともいわれるジジェク。インタビュー中に、自身がマシンガントークをする理由について説明して、話題を呼んだ。

ジジェクは「私には劣等感(コンプレックス)がある」と切り出し、自分が話し続けることについて、こんな意外な心情を明かしている。

「私が1秒でも喋るのを止めると、あなたに私が喋ってる内容を理解する余裕を与えることになり、内容がクソだってあなたにバレてしまう。あなたの気を散らすために喋り続けるしかないんだ」

さらに「自分のことが全く信じられないんだ」とも言って、次の言葉を続けた。

「私が喋り続けるのは傲慢だからじゃないんだ。恐いからなんだよ」*3

思わぬ展開にインタビュアーは「アウグスティヌスの『告白』のようでしたね」と笑顔で応じている。

ジジェクの問わず語りの告白を聞いて、新たにファンになった人もいることだろう。

作家・太宰治が『乞食学生』という作品で書いた、こんな名言を思い出させる。

「僕は、心の弱さを隠さない人を信頼する」*4

【神回答ポイント】
自身のコンプレックスを相手に開示してしまうことで、思わぬ誤解を避けることができ、親近感を与えることができる。

さまざまな効果を持つ「神回答」を日々に取り入れよう

この記事では、「人間関係を円滑にする神回答」をご紹介したが、『「神回答」大全 人生のピンチを乗り切る著名人の最強アンサー100』では、そのほかに「心がスッと楽になる」「相手に寄り添う」「心が奮い立つ」「視野が広がる」「雰囲気を解きほぐす」「切り返しで相手を圧倒する」「相手のイメージを膨らませる」といった効果別に分類して『神回答』を取り上げた。

考え方一つで日々の過ごし方は、まるで違ったものになる。本書を活用して、発想の転換を促す言葉の数々に、ぜひ触れてみてほしい。

コメント引用出典
*1:「無理をしてでも、友達の輪に入るべきですか?【おしえて!イチロー先生】」(SMBC日興証券公式チャンネル、2020年6月23日)
*2:「チャンスの時間」(ABEMA、2024年2月18日放送)
*3:「なぜこんな話し方になったのか理由を明かすジジェク(日本語字幕)」(ユーチューブチャンネル ジョージのチャンネル、2021年3月20日)
*4:「乞食学生」(『太宰治全集3』太宰治著、ちくま文庫、1988年)

真山 知幸:著述家

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